小川工業高校でインターンシップ
「自衛官」を進路の選択肢に|熊本地本
熊本地本宇城募集案内所(所長・藤木2陸尉)は11月8日から11日の4日間、同所が管轄する熊本県立小川工業高校のインターンシップ(就業体験学習)を支援した。インターンシップには、自衛官の仕事に興味を持つ2年生2人が参加した。
学校側から、「生徒に職業現場における実際的な知識や技術・技能に触れさせ、学校での学習と職業の関係について理解を深めさせたい。また、職業適性や将来設計について考える機会を提供することで学習意欲を喚起し、職業選択能力や勤労観・職業観を育成させたい」との要望を受け、それに沿った支援を心掛けた。
インターンシップは、健軍駐、高遊原分屯地、北熊本駐をメインとして行われ、新型コロナウイルス感染防止策を入念に実施した。
職場体験は、1日目に「健軍駐内の見学」「自衛隊の概要と健軍駐の歴史の説明」「基本教練」「AED(自動体外式除細動器)を活用した救急法」「警務隊による逮捕術」を実施した。
2日目の高遊原分屯地では、「CH47Jの体験搭乗」「高所作業車の試乗」「5000立級救難消防車の見学」「板金によるプレート作成(オリジナル認識票作り)」を行い、3日目の北熊本駐では、「北熊本駐内の見学」「護身術」「背のう体験」「令和3年度の小川工業卒業生(8高射大隊の齊藤1陸士)との懇談」を行い、4日目は宇城所で「ロープワーク」「ドーラン体験」「戦闘糧食の展示・説明」を実施し、さまざまな体験を通じて自衛隊を肌で感じてもらった。
最初は緊張していた生徒たちも、次第に表情が柔らかくなり、隊員や学校担当広報官(松永1陸曹)にさまざまな質問をする姿が見受けられ、さらに自衛隊に対する関心が深まったように感じた。
生徒からは「同じ自衛官でもさまざまな仕事があることに驚いた。自衛官になれるように学校の勉強や部活に励みます」「警察官に憧れていたが、警務という職種を知って、自衛官という進路選択肢が増えた。自衛隊の職場体験に参加してよかった」などの声が聞かれ、将来の職業選択の一助としてもらうことができたのではないかと感じた。
熊本地本は「これからも学校・地域などと連携し、自衛隊に対する理解促進のため積極的な広報活動を部員一同努めていく所存だ」としている。
津久井高校で「総合的な探究の時間」
災害時の対応を体験|神奈川地本
神奈川地本相模原地域事務所(所長・新妻1陸尉)は11月1日、4施設群の支援を受け、津久井高校の生徒たちに対する「総合的な探究の時間」を支援した。9月1日に実施された防災講話に引き続き、実際に生徒たちにサバイバル(自衛隊のライフハック)体験をさせて災害時に何ができるかを考えてもらうことが目的で、校長から要望を受けて実現した。
当日は、校長と担当教諭、20人の生徒が座間駐で4施設群から全般説明を受けた後、4個グループにわかれてロープワーク、6人用天幕設営、浄水、野外衛生救急法を体験。体験喫食を挟んで午後からは施設器材の研修、体験搭乗、駐屯地史料館を見学し、陸自に対する関心と理解を深めた。
校長からは、「毎年このような充実したサバイバル体験をさせたい」、生徒からは「自衛隊の生活を体験してみたい」と感想があり、自衛隊に興味を持ったようだった。
相模原所は「今後も学校との連携を密にしながら、自衛隊の活動を積極的にアピールしていきたい」としている。
宇都宮工業高校ではインターンシップ
「成長」感じた3日間|栃木地本
栃木地本宇都宮募集案内所(所長・大橋2陸尉)は10月26日から28日の間、栃木県立宇都宮工業高校のインターンシップ(就業体験学習)を支援した。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で今年は3年ぶりの実施となり、高校生15人が3日間にわたって駐屯地などを訪問した。
初日の宇都宮駐では、ロープワークや自衛隊の基礎動作などを体験。また、広報用に展示している戦車に乗って、陸自を舞台としたドラマ「テッパチ!」風に記念写真を撮る様子も見られた。
2日目の霞ケ浦駐では、装備品見学や大型トラックへの乗車のほか、00式個人用防護服の試着を体験した。防護服のマスクは息がしづらく、参加者は「空気の大切さを感じる」と話していた。
また、航空学校霞ケ浦校ではパイロットがユーモアを交えて経験談などを紹介すると、参加者からは「機体の値段はいくらくらいですか」など、多くの質問が飛び出していた。
最終日の空自熊谷基地では、消防隊の放水を体験し、想像以上のホースの重さに参加者が驚く場面があった。衛生隊では救急車の車内について説明を受け、心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)の使用法を教わった。
昼食は隊員食堂で体験喫食し、空自名物の「空上(からあ)げ」を食べた参加者からは口々に「おいしい」との声が上がった。
今回のインターンシップを通じ、参加者からは「この3日間で成長することができた」などの感想が聞かれた。
栃木地本は「今後も中学生や高校生の総合的学習の時間を積極的に支援していく」としている。
インターンシップ、会津北嶺高校でも
「救難研修」は有意義|福島地本
福島地本会津若松出張所(所長・鈴木1陸尉)は10月19、20の両日、福島駐(方面後方支援隊105施設直接支援大隊)、空自新潟分屯基地新潟救難隊の支援を受け、会津北嶺高校の生徒10人に対してのインターンシップを実施した。
初日は、福島駐整備工場で実際に自衛隊の大型トラックなどの整備を体験した。機械科の生徒が多く参加していることから、現在学校で学んでいることを生かせる職場が自衛隊にもあることを理解してもらった。
2日目は、新潟救難隊の任務や部隊の概要について説明を受けた後、救命装具の装着などを体験。続いて研修した気象班では、飛行に際して気象情報がいかに重要であるかの説明を受け、自衛隊のさまざまな仕事について理解を深めてもらった。
生徒からは、「日頃見ることのない救難隊を研修することができ、とても有意義な時間となりました」「ただかっこいいだけではなく、厳しい訓練によって国を守ること、人を助けることができるということを学びました」という声が聞かれた。
福島地本は「今後もインターンシップなどの機会を最大限に活用し、各学校との信頼関係を強化するとともに、自衛隊の魅力を発信し、募集目標達成に向けて募集広報を実施していく」としている。