分隊長(左)が小隊長に防御陣地の選定を説明

 【2022年11月16日(水)2面】 <北海道>美幌駐6普連(連隊長・河村1陸佐)は10月14日、同駐と同訓練場で普通科部隊等実習(9月30日~10月18日実施)の幹部候補生8人に対し、交戦訓練用装置Ⅱ型を活用した小隊対抗方式による普通科部隊実習総合訓練を実施した。

 訓練は、幹部候補生に対し、分隊長として、また、連隊初級幹部の実員指揮能力の向上を図るとともに、戦闘員としての行動の資とするのが目的。

 実施要領は、小隊長役の連隊の初級幹部3人と分隊長役の幹部候補生8人を3個GPに分けて小隊を編成し、小隊対抗による総当たり方式で実施した。

 13日午後1時、幹部候補生たちは14日の総合訓練に向けて各小隊長より小隊命令下達、戦闘指導・予行を実施後、それぞれの分隊に分かれ、命令下達や綿密な戦闘指導・予行により分隊長としての企図を分隊員に対して徹底し、万全の準備を整えた。

 14日午前7時10分、同訓練場で対抗方式の戦闘時間を1時間として、勝利条件は、攻撃側が(1)防御側より多くの地域を確保する(2)防御側エリアにあるフラッグを奪取(3)防御側が全滅、防御側は(1)制限時間内までに攻撃側の条件未達成―として、各小隊総当たりにより実施した。

小隊長の指揮の下、分隊長として隊員を指揮

 幹部候補生たちは、時間制限の中に示された勝利条件のために小隊長の指揮の下、分隊長として隊員を指揮した。攻撃では、速度を上げて大胆に突破を図る部隊、慎重に迂う回する部隊、防御では、地形・地物を利用して敵の侵攻を阻止する部隊など敵の可能行動を見積もり、さまざまな戦術を駆使して戦闘を繰り広げ、午後2時30分に訓練を終了した。

 訓練を通じて、幹部候補生たちからは「分隊長として隊員を実際に指揮する難しさを体感しました。この経験を部隊配属後、小隊長の役職に就く時に生かせるように頑張っていきます」と所見、今後の抱負を述べるなど、幹部候補生にとって貴重な体験を得たものとなった。

命令の補足を実施(一部加工しています)

隊員を指揮して前進を開始

分隊長自ら敵を撃破

隣接分隊と調整し、監視の間隙を埋める

敵との遭遇時に臨機応変に指示を出す分隊長


◆関連リンク
陸上自衛隊 美幌駐屯地
https://www.mod.go.jp/gsdf/nae/5d/01_unit/butai/02_bihoro.html