第2次師団検閲を受閲 5夜6日昼夜問わぬ戦闘行動で任務完遂
【2022年11月11日(金)2面】 <長崎>陸自対馬警備隊(隊長・町中1陸佐)は10月13日から18日の間、大分県に所在する日出生台(ひじゅうだい)演習場で、第2次師団検閲を受閲した。検閲は、4師団の戦闘力の組織化を向上し得るよう、今年度最も重視される師団演習として実施された。
増強部隊を編成、海渡り進出
国境の防人・対馬警備隊は、10月8日から12日にかけて海をひそかに渡り、対馬から福岡駐に進出。40普連4中隊(小倉)、4施設大隊3中隊(大村)、4高射特科大隊1中隊1小隊(久留米)の北部九州各地の部隊が配属され、増強対馬警備隊(町中隊長)として編成を完結。さらには、西方特科連隊2大隊(玖珠)と協同し、訓練検閲を受閲した。
統裁官(4師団長)の訓示を受け、編成完結式で増強対馬警備隊長は、「作戦は決して容易ではないが、対馬警備隊、そして配属・協同部隊の一人ひとりが、各部隊およびおのおのに与えられた任務・役割を自覚し、一致団結、総力を結集して任務に邁進(まいしん)してもらいたい」と述べた。
その後、4音楽隊による激励演奏を受け、増強対馬警備隊長は、「これから戦いに行く隊員の心を熱いものとした」と音楽隊に対し、お礼の言葉を述べた。
10月12日午後6時に訓練検閲の状況開始。福岡駐から日出生台演習場へ進出すると、寝る間も惜しんで侵攻する敵を待ち構えるため作戦準備を行った。15日午後5時、増強対馬警備隊長の「戦闘開始」の命令により戦闘は遂に開始された。
5夜6日におよぶ戦闘行動は、薄もみじの秋風吹く時折冷たい雨の中、日々状況は変化し、昼夜を問わず戦闘は継続された、対馬警備隊は、配属部隊と一致団結し、増強対馬警備隊に与えられた任務を完遂した。
演習間、対馬警備隊に配属された40普連4中隊長は、町中警備隊長が1普連(練馬)連隊長時代、同部隊で3科運用訓練幹部として勤務し、4年ぶりに中隊長として作戦をともにした。「町中隊長には練馬で大変お世話になりました。現職についているのも隊長のおかげです」と話した。
対馬警備隊長は、4師団長の講評を受けて訓練検閲のお礼を述べた後、隊員たちへ「皆が一人ひとり任務を完遂した。ご苦労様でした。本当にありがとう。後は、安全に対馬へ帰島しよう」とねぎらいの言葉を述べた。