指揮官の意図の徹底を図る北部方面隊舟艇対戦車隊
【2022年9月28日(水)2面】
対舟艇対戦車隊、重要目標を撃破
<北海道>倶知安駐北部方面隊対舟艇対戦車隊(隊長・齋藤2陸佐)は8月22日から9月3日の間、北海道大演習場で行われた令和4年度「北部方面隊総合戦闘力演習」に参加するとともに、方面総監直轄部隊訓練検閲を受閲した。
訓練は、北海道への敵の侵攻を想定し、対着上陸作戦における阻止から反撃の場面を一連の状況で演練する。隊は、阻止に任ずる11旅団に配属された対舟艇対戦車専任部隊として、その任務にあたった。
また、宇宙・サイバー・電磁波などの新領域における活動の活発化が進む情勢を踏まえ、ハイブリッド戦などの現代戦要素を取り込んだ想定となっているのも訓練の大きな特徴だ。
訓練検閲は、出動準備、隊容検査、状況下における行動、至近距離射撃の評価と併せ、隊務全般の評価を勘案した総合評価で実施された。
8月31日から9月2日の間の対着上陸戦闘における汀線部の対機甲火力戦闘に際しては、旅団火力調整所と連携しつつ重要目標である敵戦車、装甲車、地雷原処理車、自走榴(りゅう)弾砲などを撃破し、11旅団の作戦に最大限寄与した。
また、至近距離射撃は、抽選により8人が選出され、射手全員が特級の成果を挙げるなど、普通科隊員としてのプライドを保った。
検閲「優良」、創隊14年目の快挙
全隊員が任務完遂に執念を持って臨んだ結果、検閲評価は「優良」を獲得、創隊14年目にして初の快挙となった。
対舟艇対戦車隊は「全国に数少ない多目的誘導弾システムを有する最重要部隊であり、北部方面隊の任務達成に大きな影響を及ぼすことを十分理解し、『真に戦える部隊の育成』に決意を新たにした」としている。