学生を求めて は、大学生ら募集対象者に対する、各地本の募集広報の様子を届ける企画です
【2022年9月27日(火)1面】 和歌山地本(本部長・栫(かこい)1陸佐)は8月23日から31日の9日間、和歌山県が主催する「2022わかやま夏季インターンシップ」に受け入れ機関として参加し、「魅力を伝える仕事/自衛隊広報業務を体験」と題して、大学生5人の就業体験を実施した。インターンシップは、本格的な就職活動を始める前に、和歌山県内の企業などで一定期間の就業体験を行うもの。自衛隊のほか県庁や市役所などの公的機関、県内に本社や支社を置く金融機関、県内に本社や支社を置く金融機関、企業、団体が受け入れ先などとして参加している。
見て、聞いて、体験した9日間
今回、申し込みをしたインターンシップ生は、いずれも和歌山県在住か帰省先が和歌山県の学生。
《初日》オリエンテーションを行い、地本募集課長の高野2空佐による自衛隊の概要説明や、自身の政府専用機パイロットとしての経験などを話し、自衛隊の多様性について魅力を伝えたほか、本部庁舎内のオフィスツアーを実施した。また、ビジネスマナーについて、広報官経験者の石橋1陸曹が実演を交えて説明した。
《2日目》「広報官密着1日」では、県内の募集案内所や地域事務所に分かれて、各所担当エリアでの広報活動やインターンシップ生自身の母校訪問を行った。
インターンシップ生からは、「担当してくれた広報官の話を聞き、多種多様な職種があることや、地域への貢献、職業としての魅力などを間近で感じることができた」との感想が聞かれた。
《27日》「自衛隊サマーフェスタ2022in新宮港」に地本のスタッフとして参加し、今年3月に就役したばかりの護衛艦「くまの」の艦艇広報業務を体験した。
広報官1日密着、艦艇広報 3自見学など盛りだくさん
インターンシップ生は、来場者の受け付け業務や募集広報ブースでの業務を通して、「さまざまな人から愛されている自衛隊の姿を目の当たりにし、自衛官のやりがいや地域住民からの信頼を感じることができ、自衛隊の魅力を理解できた」と話した。
期間中、地本の募集広報業務の体験に加えて、伊丹駐の見学、空自5警戒隊(串本分屯基地)の研修、海自の艦艇見学を行い、陸海空それぞれの隊員と触れ合うことができた。
特に、「くまの」艦長の櫻井2海佐との懇談や、陸自3師団に所属するカレッジリクルータ2人の協力を得て行った若手幹部自衛官との懇談では、「一般大学在学中にやっておいた方がいいこと」や、「職業としての自衛官のやりがいや苦悩」を直接聞くことができ、「今後の進路を考える上で大変参考になった」などの声が上がった。
和歌山地本は「初の数日間にわたる広報業務のインターンシップだったが、今後もより魅力的かつ社会・地域貢献に資するインターンシップを継続し、大学との連携や地域と連携した組織募集を強化して、自衛隊に対する理解を深めてもらい、募集基盤の拡充につなげていきたい」としている。
「良い経験となった。ぜひ、また担当したい」 地本職員からも好評の声
インターンシップに参加した学生だけでなく、インターンシップにかかわった地本職員からも良好な評価を得ることができた。
「広報官密着1日」で指導にあたった石井広報官(和歌山募集案内所)は、「良い経験となった。ぜひ、また機会があれば担当したい」との意見があったほか、イベントスタッフとして受け付け・誘導業務を指導した谷口事務官(募集課)は、「一般来場者への対応も良く、積極的に業務に従事し非常に助かった」とコメントした。
駐屯地見学で訪れた伊丹駐では、退官者の見送り行事に遭遇し、「大勢の自衛官に送り出される姿を見て、組織の結束力と自衛隊への印象の変化を感じた」との学生の意見を聞き、自分たちが大切にしている組織や価値観について再認識できた。
地本SNSなどの投稿業務体験では、インターンシップ生から多くのアドバイスをもらうことができた。募集課広報班はさっそく、インターンシップ生が発案してくれたハッシュタグ付きキーワード「#三の助とつながりたい」(※和歌山地本のマスコットキャラクターである「みかんの助、うめの助、かきの助」から)を使って投稿している。
広報グッズのアイデアを提案
-学生の声は募集広報の糧に|長野地本
「職業選択の一つに考えてみたい」
長野地本(本部長・林1陸佐)は8月22日から26日の5日間で、参加の応募があった長野県在住の大学生と大学院生(計4人)にインターンシップを実施した。
インターンシップでは、本部長との懇談、地本に関する知識を付与した後、討論・広報グッズデザインの企画というグループワークを主体とした構成で実施した。
参加者は、討論では自衛隊の魅力を伝えるための方策を論じ、広報グッズデザインでは幼少期から自衛隊の存在を周知してもらうことが重要であるとし、小学生から使ってもらうための「防犯ブザー」などを活用したグッズ作成の提案を行った。
また、松本駐の支援を得て、職場の研修を行い、業務内容の理解と雰囲気を感じてもらうとともに、女性幹部自衛官による懇談で仕事のやりがいや苦労話を通じ、今後の働き方に対するイメージアップを図った。
参加者からは、「自衛隊でマーケティングのような討論やプレゼンをするとは思わなかった」「討論の技法は今後の学生生活や社会において活用したい」「物珍しく参加したが、さまざまな職種があることを知り、将来、職業選択の一つとして自衛隊を考えてみたい」などの感想を聞くことができた。
また、長野地本としても現役の学生の声や考え方を知り得る数少ない機会を得ることができ、今後の募集広報の糧とすることができた。
長野地本は「今後もインターンシップを実施し、学校、自治体などとの信頼関係を構築し、自衛隊の理解促進に努めていく」としている。