【夏最前線～予備自招集訓練～】重要な「戦力」として｜岩手、宮城、札幌地本

　【2022年9月9日（金）1面】

「5日間」＆「1日間」
永年勤続者らへの表彰も｜岩手地本

　岩手地本（本部長・佐藤1陸佐）は7月29日から8月2日、岩手駐で令和4年度「第2次予備自衛官招集訓練（5日間）」の支援と「予備自衛官永年勤続者等表彰」（7月31日）を実施した。

　予備自衛官等制度は、普段は社会人として企業などに勤務しながら、年間で定められた日数の訓練に参加し、有事では招集されて自衛官として国防や災害派遣などの任務に就く制度。

　今回の招集訓練（5日間）は、東北方面特科連隊が訓練を担任し、体育訓練、警備訓練、射撃検定などを実施した。

　また、訓練の機会を捉え、長年の予備自としての勤務をたたえ、永年勤続者に対する表彰、東北方面総監顕彰状の伝達を行った。

　本部長は訓示で、長年の予備自としての勤めとそれぞれの職場における勤務を両立されている労に対する敬意と、予備自としていかなる任務にも対応できる能力と練度の維持・向上への要望を示した。受賞者はじめ訓練参加者は、互いの労をねぎらうとともに、予備自としての役割を果たしていく気持ちを新たにしていた。

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　7月24日には、盛岡合同庁舎で令和4年度「第2次予備自衛官招集訓練（1日間）」を実施した。

　訓練は、自衛官を任期満了などにより退官して1年未満で予備自に採用された場合、初年度に行う。招集に応じた予備自10人が参加し、訓練開始にあたり全員で服務の宣誓を行った。

　その後、本部長が予備自に対し、各種事態における予備自の役割の重要性、必要な練度の維持・向上への期待などについて訓示した。

　訓練参加者にとって、今回の招集訓練は、予備自として初の出頭となるため、当初は少し緊張した面持ちだったが、気心の知れた仲間と久しぶりに再会し、すぐに打ち解けた様子で訓練に励んでいた。

「1日間」に41人参加
部隊説明で即自志願促す｜宮城地本

　宮城地本（本部長・諏訪1陸佐）は7月24日、仙台第4合同庁舎で令和4年度2回目となる「予備自1日間招集訓練」を実施し、定年制退職隊員ら41人が参加した。

　招集訓練は、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保など、新型コロナウイルス感染症拡大防止措置を講じて、本部長に対する申告、服務の宣誓、本部長訓示、制度説明などを実施した。

　昨今の予備自の災害招集を踏まえ、本部長は「予備自は重要な戦力。その期待値はますます膨らんでいるので、来年度も訓練に参加し、備えを確かにしてもらいたい」と訓示した。

　台風や集中豪雨による災害で、予備自らの災害招集が増加傾向にある中、即応予備自衛官の勢力維持、とくに、任期制退職隊員からの即自の確保が必要不可欠。このため、昨年度に引き続き、地本と指定部隊による連携を図り、東北方面後方支援隊、38普連の所属隊員による部隊説明のほか、質疑応答などが実施され、即自有資格者15人への志願意欲の向上を図った。

　宮城地本は「今後も指定部隊と連携を図り、一人でも多くの即自志願者獲得を目指す」としている。

地本側も訓練 招集手順を確認｜札幌地本

　札幌地本（本部長・佐藤1陸佐）は7月15、20、21の3日間、地本本部庁舎と管内で即応態勢の確立を図ることを目的に、「予備自衛官等防衛招集訓練」を行い、招集命令書などの作成、使送、交付までの一連の行動を演練し、必要な教訓を得た。

　併せて、招集命令書などの使送、交付を担当する札幌地本管内各地域所在の援護センター、地域事務所などへ命令書受領要領の説明を行い、認識の統一を図った。

　令和3年度は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言などにより、招集命令書などの作成から交付準備までの訓練となった。

　今回は、本部から予備自らの自宅周辺までの招集命令書などの使送や、本部で使送状況の把握を実施し、実践的・実際的な訓練を行った。

　訓練の教訓を踏まえ、各種計画などに反映し、今後もさらなる実践的・実際的な訓練を継続的に行う予定。

　札幌地本は「予備自らと雇用企業との連携を密にして、招集された予備自らが速やかに任務に就くことができるよう継続的な招集訓練により、いざという時へ備え、より一層練度を向上させ、即応態勢を万全にしていく」としている。