【2022年8月24日(水)1面】

【夏 最前線】は、「自衛隊を知ってもらうきっかけに」と、広報イベント真っ盛りのシーズンに奮闘する地本の活動を紹介する企画です。

「装輪装甲車に乗れた」|岩手地本一関所

 岩手地本一関出張所(所長・雪田1陸尉)は7月2日から7日の間、一関所と多賀城駐で一関市立萩荘(はぎしょう)中学校、磐井中学校の2年生に対する2日間の体験学習を実施した。学習は、両校とも3年ぶりの実施。進路学習の一環として、「自己の適性の理解、将来の進路幅の拡張」を目的として学校側から一関所に依頼があり、計11人が参加した。

 体験学習では、将来の進路の選択肢の一つにしてほしいと、現役隊員、広報官が仕事の内容や自衛隊の魅力を伝えた。  

 1日目は、一関所で自衛隊の職業紹介講話、手旗信号、ラッパ吹奏、止血法、応急担架作成、ロープ結索法を実施したほか、ドーラン塗り、制服試着を体験した。

 2日目は、多賀城駐で施設・装備品見学、基本教練、ロープ結索法、体験喫食、背のう・装具装着、装輪装甲車体験搭乗を実施した。

 参加した生徒は、「装輪装甲車に乗れたことは、すごい体験でワクワクしました」「広報官や駐屯地の隊員が優しく接してくれ、憧れを感じます」「体験学習で自衛隊を選択して成功でした。今度は松島基地見学を希望します」などの言葉のほか、教諭からも、体験学習への協力に対する感謝と自衛隊への理解が深まった旨の発言があった。

ドーラン塗りと制服試着を体験

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ヘリ搭乗で「空からの景色が非日常」|岩手地本

 岩手地本(本部長・佐藤1陸佐)は7月2日、空自三沢ヘリコプター空輸隊の支援を受け、募集対象者に対する航空機体験搭乗(CH47J)を実施した。

 参加者はヘリコプターの空中輸送員による安全教育後、認識票を受け取り、エプロンへ移動。ローターからの力強い風とエンジン音に圧倒されながら、ヘリコプターに搭乗した=写真。

 フライトは、空港から北上し、盛岡市上空で折り返す約20分間のコースで、計3組38人が体験した。

 搭乗を終えた参加者は、興奮気味に「空からの景色が非日常でワクワクが止まらなかった。自衛隊受験の意欲が強くなり、パイロットにも興味を持った」などと笑顔で話していた。

 岩手地本は「今後も陸海空自の各部隊と連携した体験搭乗などを通じて、多くの人に自衛隊への理解と興味を深めてもらい、志願者の獲得に努めていく」としている。

ヘリに乗り込む参加者たち


◆関連リンク
自衛隊 岩手地方協力本部
https://www.mod.go.jp/pco/iwate/

中学生が空自基地見学 航空機をマーシャリング|山形地本酒田所

 山形地本酒田地域事務所(所長・森3海佐)は7月6、7の両日、新型コロナウイルス感染防止と十分な熱中症対策を行いながら、酒田市立第六中学校の2年生10人の総合的学習を支援した。

 生徒たちは、1日目に酒田所で基本動作や体力検定、天幕設営などを体験。基本動作や体力検定体験では、自衛隊ならではの体の使い方を学習し、慣れない動作ながらも真剣に取り組んだ。

 天幕設営体験では、市販のテントとの違いを感じながら協力して設営することを体験した。「普段、意識して真っすぐ立つことがないので、基本動作が難しかった」「自衛隊の天幕はキャンプなどで使うテントと色も大きさも違った。友達と協力して設営するのが楽しかった」と1日目を振り返っていた。

 2日目は空自秋田分屯基地で所在部隊である秋田救難隊の支援の下、救助活動の紹介、救助ヘリや救難捜索機の見学を行った。

 生徒たちは、パイロットの説明に熱心に耳を傾け、救難装備品の展示やヘルメットの装着を楽しんだ。また、航空機を誘導するマーシャリング体験=写真=や消防車放水体験などを行った。

 生徒からは「マーシャリングの体験が楽しかった」「さまざまな仕事をしていることが分かった」などの感想があり、2日間を通して自衛隊の仕事に対して理解を深めた様子だった。

 酒田所は「今後も生徒たちに自衛隊を身近な存在として理解してもらえるよう、各種活動を行っていく」としている。

マーシャリングを体験する生徒たち

天幕の設営を体験


◆関連リンク
自衛隊 山形地方協力本部
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「南極の氷」に触れて感激|埼玉地本秩父所

 埼玉地本秩父地域事務所(所長・木村3陸佐)は7月5日、小鹿野町立三田川小学校で全校児童36人と教職員に対し、秩父地域で初となる「総合的な学習の時間」に対する協力を行った。

 当日は、自衛隊について知る機会が今までなかったこともあり、はじめに自衛隊の任務、組織などの概要を説明。次いで、砕氷艦「しらせ」の勤務経験がある広報官が「しらせ」による南極観測支援について体験談を交えながら話した。

 高学年の児童からは、総合学習の時間で勉強している地球温暖化について質問があったため、地球温暖化が南極におよぼす影響についても説明した。また、「しらせ」に関連し、海自の魅力についてもPRしたところ、児童たちは興味をもって聞いていた。

 学習は、一昨年から秩父地域の5郡市の教育委員会と地域事務所が調整を重ね、実現する運びとなった。南極の氷と砂に触れるという貴重な経験をした児童、教職員は、「秩父で南極の氷に触れられるなんて夢にも思わなかった」「こんな素晴らしい体験を子供たちにさせていただき、本当にありがとうございました」と話していた。

 埼玉地本は「今後も総合的学習の時間への協力を通じて自衛隊についての理解促進を図るとともに、より多くの生徒に自衛隊を身近に感じてもらえるよう、活動していく」としている。

体育館で「総合的な学習の時間」

迷彩柄の制服で敬礼


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自衛隊 埼玉地方協力本部
https://www.mod.go.jp/pco/saitama/