【2022年8月23日(火)1面】

【夏 最前線】は、「自衛隊を知ってもらうきっかけに」と、広報イベント真っ盛りのシーズンに奮闘する地本の活動を紹介する企画です。

見学開始前に長蛇の列 地本広報ブースも活況|新潟地本

イージスシステム搭載型護衛艦「きりしま」
ミサイル艇「うみたか」

 新潟地本(本部長・小見1陸佐)は7月16、17の両日、新潟東港で海自2護衛隊群6護衛隊所属のイージスシステム搭載型護衛艦「きりしま」の艦艇広報を行った。

 新潟地本としては3年ぶりとなる艦艇の一般公開で、同艦初となる新潟入港に見学開始時間前から長蛇の列ができ、「きりしま」の人気と艦艇広報への期待の高さがうかがえた。

 来場者は、「きりしま」に乗艦し、装備品や艦橋を見て「大きくてかっこいい」と驚きの声を挙げ、中でも主砲の操法展示は注目を集め、大きな歓声が起こっていた。

 岸壁では、新潟地本の募集広報ブース(自衛隊説明・制服試着コーナー・南極の氷展示)にも多くの人が立ち寄り、広報官から自衛隊の説明を聞く姿や、特別展示された南極の氷に触れたり、制服を試着して記念撮影をする姿で人気を博していた。また、空自新潟救難隊の救難隊装備品展示を含む広報ブースや30普連の車両も展示し、陸海空3自の装備品が揃い、大きなにぎわいを見せていた。

 来場者からは、「イージス艦だけでなく自衛隊の説明を聞いたり、陸空自の装備品を見ることができて楽しかった。これからも日本を守る自衛隊を応援したいと思った」などの声を聞くことができた。

 新潟地本は「今後も艦艇広報で海自の魅力を発信し、併せて自衛隊への親しみを深めてもらう広報活動を行う」としている。

艦内を見学する来艦者たち

陸自の車両展示コーナーも人気を集めた

 また、このほど、佐渡市両津港で海自2ミサイル艇隊所属ミサイル艇「うみたか」の艦艇広報を行った。

 「うみたか」は76ミリ速射砲、艦対艦ミサイルシステムを装備し、最高速力40ノット(75キロ/h)の高い機動性を生かした多様な任務に従事しており、両津港には2019(平成31)年以来の寄港となった。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、事前公募の当選者のみだったが、「公募は外れたが、『うみたか』を見たい」と外観見学の一般見学にも多数の人が訪れ、人気の高さがうかがえた。

 岸壁では、空自46警戒隊の支援を得て軽装甲機動車展示と募集広報ブース(自衛隊説明・ガラポンコーナー)を設置。訪れた来場者は広報官から海自や「うみたか」の説明を聞き、自衛隊グッズが当たるガラポン抽選なども楽しみながら艦艇を見学していた。

 特別公開見学者は、乗組員の誘導に笑顔を見せながら乗艇。装備品や艇内の説明を聞き、質問に丁寧に答える乗組員に感心していた。また、航海科員の洗練されたラッパ吹奏の展示に歓声が上がっていた。

 見学者からは、「装備品や艦艇の丁寧な説明がわかりやすく、乗組員には県内出身者もいることで海自をより身近に感じた」「ラッパ吹奏をする姿がかっこ良かった」などといった声があり、海自への親しみを深める高い広報効果があった。

艇内見学を楽しむ参加者

間近で見る装備品に興味を示した


◆関連リンク
自衛隊 新潟地方協力本部
https://www.mod.go.jp/pco/niigata/


女性自衛官との懇談も|富山地本

護衛艦「あしがら」

 富山地本(本部長・平田1陸佐)は7月16、17の両日、海自2護衛隊の協力を得て、伏木富山港万葉3号岸壁(高岡市)で護衛艦「あしがら」の艦艇広報を実施した。コロナ禍のため、事前に申請した青少年とその保護者ら約270人に限定された特別公開となった。

 「あしがら」は佐世保を母港とし、イージス装置一式を搭載した護衛艦。VLS(垂直発射装置)などを備え、2008(平成20)年3月の就役以来、多様な任務に従事し、海上防衛で活躍している。

 見学者は、艦内の特別公開で乗組員から任務や装備について説明を受け、初めて見る艦内や装備品に感激していた。その後、科員食堂で乗組員と懇談。艦内での勤務状況や、海上自衛官としての生活を直接聞き、「思っていたより、艦内の生活は楽しそう」などの声があった。

 懇談では、乗組員企画によるレクリエーションが行われ、参加者に対して記念品の贈呈があり、好評を博した。

 「あしがら」には約30人の女性自衛官が乗艦し、第一線で活躍している。懇談では、女性の見学者と女性自衛官が個別に懇談を行い、女性としてどのように艦内で生活しているかといった話や、入隊してから今までの生活状況などの話を興味深げに聞いていた。

 また、地上では陸自車両(高機動車、偵察オートバイなど)のほか空自4高射群(岐阜)が装備するペトリオットが展示され、見学者だけでなく、「あしがら」乗組員も珍しい装備品に高い関心を示していた。

 見学には、県内のプロサッカーチーム「カターレ富山」のマスコットキャラクター「ライカくん」も参加。艦内見学、交流活動を行い、「あしがら」とのコラボ撮影を行う場が設けられ、見学者や「あしがら」乗組員は貴重な体験を喜んでいた。

女性自衛官との記念撮影

ライカくんと乗組員による記念撮影


◆関連リンク
自衛隊 富山地方協力本部
https://www.mod.go.jp/pco/toyama/


館山港で一般公開 742人が見学|千葉

特務艇「はしだて」

 千葉地本(本部長・髙橋1海佐)は7月18日、館山港耐震岸壁で特務艇「はしだて」の一般公開を支援した。

 一般公開は、館山市が主催する「海まちフェスタ」を支援し、自衛隊への理解の促進や信頼感の醸成を図るのが目的で、県内外から724人が見学した。

 参加者は、まず舷梯を上がり、01甲板後部で記念撮影、海自の各種任務を示したパネル展示を見学した後、02甲板からの眺望、羅針盤などの機材を確認。艦橋で舵の操作方法や各種モニターの説明を受けた。また、岸壁では、乗艦を待っている人に対してラッパ演奏や手旗信号の展示が行われ、待ち時間をストレスなく過ごしてもらう工夫も施された。

 参加者からは、「久しぶりに艦艇見学ができ、楽しかった」「海上自衛官の白い制服姿が凛りんとして格好良かった」「護衛艦とまた違う雰囲気があった」との感想が聞かれ、「はしだて」の協力を得て非常に効果の高い広報活動を実施することができた。

 千葉地本は「これからも各関係協力団体、地域の理解、協力の下、地域と一体となった募集広報活動を関係部隊と連携しつつ、部員一丸となって推進していく」としている。

羅針盤の機能を確認

手旗信号の要領を学んだ


◆関連リンク
自衛隊 千葉地方協力本部
https://www.mod.go.jp/pco/chiba/