【2022年7月20日(水)2面】

リスニング、会話実習などで通訳・調整能力を向上

 <青森>陸自9師団(師団長・亀山陸将)は6月8日、青森駐で中堅幹部の通訳・調整能力向上を図ることを目的に、令和4年度「第1回師団英語集合訓練」を実施した。訓練には、教官として9師団司令部2部情報幹部、法務幹部の2人、被教育者として師団隷下各部隊から6人の隊員が参加した。

 訓練では、TOEIC教材を活用したリスニング、文法・短文読解を反復演練したのち、2人組となってロールプレイ学習による会話実習実施。日米共同の調整の場で活用できる総合的な英語能力の向上を図った。

 訓練に参加した39普連運用訓練幹部は、「訓練で学んだ事項をさらに自学研鑽(けんさん)して、日米共同の調整の場やCGS受験で活用するとともに、部隊で英語学習法の普及を図っていきたい」と語った。

 また、教官として参加した情報幹部は、「幹部・曹士を問わず、英語を継続的かつ効率的に学習することの重要性は高い。訓練が部隊・隊員の研鑽の一助となれば幸いだ」と述べた。

 令和4年度師団英語集合訓練は、今後2回実施する予定。

軍事英語のコツを伝授する情報幹部

9師団創立60周年 青森駐開庁71周年

記念行事では市中パレードに熱い視線

 陸自9師団は6月11、12の両日、師団創立60周年と青森駐開庁71周年記念行事を挙行した。記念行事は3年ぶり。

 11日は、青森新町通りで市中パレードを実施。招待者を含め約1400人の市民が見守る中、9音楽隊の演奏の下、観閲部隊指揮官の髙木副師団長を始めとする9師団隷下部隊、方面直轄部隊の徒歩部隊、車両部隊が威風堂々と行進した。

 また、パレード後半には9飛行隊のヘリが新町通り上空を飛行。普段の青森市内と違った雰囲気を市民は楽しみ、惜しみない拍手と熱い視線が自衛隊に対して注がれた。

  12日には、招待者を含め事前に募った一般応募者、隊員家族ら約2000人が青森駐を訪れ、青森県知事をはじめ多くの関係者らの臨席の下、式典が挙行された。亀山師団長は「任務が付与されれば、今の編成・装備で任務を遂行できる、まさに『即動必遂』できる部隊へ向けて日々、任務に邁進(まいしん)していこう」と式辞し、部隊を鼓舞した。

 式典後は、戦闘訓練展示、戦車体験試乗などさまざまな催しにより多くの来場者を魅了。9師団、青森駐への信頼・理解の促進を深める記念行事となった。

圧巻の長蛇の車列

巡閲 一糸乱れぬ部隊

青森市新町通りを威風堂々と行進

大人気となった戦車体験試乗


◆関連リンク
陸上自衛隊 第9師団
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