【2022年6月22日(水)2面】 <静岡>板妻駐34普連(連隊長・水野1陸佐)の自衛官候補生課程教育隊は6月1日、東富士演習場で歩哨(ほしょう)について訓練した。訓練は班長らの説明・展示の後に実習へと移行し、2人1組のバディを組んで昼間と夜間の歩哨について演練した。

 自候生たちは、敵情の監視、報告、また、誰何(すいか)の要領について班長の指導を受けながら演練するとともに、昼間、薄暮時期、夜間は暗視装置を使用して地域・地形の見え具合の違いについて体感した。

歩哨の要領を演練する自候生

 また、同日は、東富士演習場で天幕設営についても訓練。6人用の天幕の設営について、その要領を演練し、自候生たちは班長らの説明・展示の後に実習へと移行した。

 自候生たちは、安全管理に留意しつつ、建てる位置や周囲を確認し、班長の指導を受けながら協力して天幕を設営した。

 設営後は、天幕の形やロープの張り、また、杭が抜けないかなど、強度の確認を行った。

試行錯誤し協力して天幕を建てる自候生

 さらに、4日は同駐で「特殊武器防護体験(催涙剤体験)」を実施した。

 当初、特殊武器防護に係る教育を受けた後、防護マスクの装脱面要領を繰り返し演練すると、訓練場に設置された催涙剤の充填(じゅうてん)した天幕に入り、防護マスクの装着した場合の有効性を確認した後、催涙剤の充満した天幕内で防護マスクを脱面し、涙と鼻水を流しながら非装着時の違いを体験した。

 最後は、確実な洗顔と戦闘服に付着した催涙剤を払い落とし、特殊武器防護の重要性を深く認識して訓練を終了した。

天幕の中で充満するガスの効果を体感する自候生

 6日には、同駐で体力検定を実施した。

 あいにくの雨となったが、腕立て伏せ、ひざ半屈腹筋、3000メートル走、重量物の卸下(しゃが)・運搬および積載、超壕、短距離疾走を実施した。

 自候生たちは、班長らの実施要領の説明を受けた後、各種目に臨み、特に3000メートル走では起伏のある駐屯地内の厳しいコースを歯を食いしばりながら力走し、雨にも負けず、全力を出し切って挑んでいた。

 34普連は「前回の測定結果に比べるとおのおのの体力は向上しており、自候生たちは充実感を得て検定を終了。来る自衛官としての新隊員特技課程に向けた自信をつけることができた」としている。 

雨の中、3000メートル走に挑む自候生


◆関連リンク
陸上自衛隊 第34普通科連隊
https://www.mod.go.jp/gsdf/eae/1d/unit/34i.html


【2面特集記事】
<ガンバレ!自候生>
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