募集に欠かせない協力者たち

 【2022年6月16日(木)1面】 募集相談員、予備自衛官雇用企業、防衛協会女性部会、そして、アドバイザー広報官…。地本の広報官の募集活動にとっては、大きな力となる強力な〝助っ人〟たちだ。あるときは地本広報官の指導役として、また、自衛隊に理解がある相談員や企業主は、幅広い人脈を生かして入隊志願者を紹介してくれる。女性自衛官を求めるにはやはり、女性の力から。そんなさまざまな動きをまとめて紹介する。

新任含む26人委嘱|静岡地本浜松所

 静岡地本浜松出張所(所長・村上3空佐)は5月23日、浜松市役所で「浜松市自衛官募集相談員委嘱状交付式」を実施した。

 自衛官募集相談員は、安定した入隊者の確保と募集基盤の育成を図るため、入隊希望者に関する情報提供や地本が行う募集のための広報活動などをボランティアで支援するもので、市町長と地本長の連名で委嘱する。

 委嘱式は、新型コロナウイルスの影響により前回は中止となり、今回、4年ぶりの開催となった。今回から新しく委嘱を受ける相談員1人を含む26人が、2年間の任期で委嘱された。

 委嘱状は、鈴木康友市長、募集相談員証明書は武田本部長が交付を行い、募集相談員一人ひとりに謝意を表すとともに、「自衛官の募集が難しい時勢ですが、ご支援をよろしくお願いします」と話し、それぞれの活動に期待を込めた。

 浜松所は「今後も自衛官募集相談員との連携を図り、優秀な人材の確保に努めていく」としている。

「多くの人を紹介できるよう頑張る」|静岡地本藤枝所

 藤枝地域事務所(所長・宝保1陸尉)は5月27日、川根本町役場で令和4年度「川根本町自衛官募集相談員連名委嘱式」を同町と合同で挙行した。同町では、令和2年度から継続した1人の委嘱を行った。委嘱式は、川根本町長、地本長の連名で執り行われた。

 継続して委嘱された募集相談員は地域の事情に精通しており、人脈も広く、「少しでも多くの方を紹介できるよう頑張ります」「ポスターなど自由に貼っていいですよ」と、自衛官募集への惜しみない協力を約束した。

 藤枝所は「自衛官を職業選択の一つと認識してもらえるよう、募集相談員と連携を密にして若者にアピールしていく」としている。


◆関連リンク
自衛隊 静岡地方協力本部
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町長「募集相談員の存在は不可欠」|山形地本米沢所

 山形地本米沢地域事務所(所長・島津1陸尉)は5月10日、高畠町役場で行われた自衛官募集相談員の委嘱式に参加した。

 委嘱式には、今回で7度目(現在、12年継続委嘱)となる平廣信=写真(右)から2人目=、2年連続2度目の嶋津幸市=同(左)から2人目=の両氏が参加。高梨忠博・高畠町長、山形地本長の白石事務官から委嘱状が手渡された。

 委嘱式で高梨町長は、「自衛隊は国民の安全、平和を守り、ゆるぎない信頼と安心感を与えていると認識している。人口減少などもあり自衛官募集が困難な時代となってきているが、崇高な任務に就こうという有望な若者を見いだすには、地域と深いつながりを持つ自衛官募集相談員の存在が不可欠。町としても、米沢所と連携を深めながら事務の遂行に努めていきます」と協力を依頼した。

 2人の相談員は、「進路指導の先生に自衛隊に対するさらなる理解が得られるよう、活動したい」「防衛医科大看護学科の制度について認知が低い。米沢所とも連携して自衛隊のことをもっと知ってもらえるよう活動したい」と抱負を述べた。今春、高畠町からは、男女1人ずつの計2人が入校・入隊している。

 米沢所は「引き続き地域の募集相談員や協力団体、自治体と連携を図り、多数の志願者を獲得していきたい」としている。


◆関連リンク
自衛隊 山形地方協力本部
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【1面特集記事】
<志願者獲得へ大きな力>
 (静岡、山形地本)【募集相談員】26人に委嘱/「存在は不可欠」
 (福岡地本)【予備自雇用企業】自衛隊周知、募集基板の醸成に寄与
 (福岡地本)【県防衛協会女性部会】「女性の立場から応援」
 (宮城地本)「アドバイザー広報官」に任命 豊富な経験の継承が狙い