【2022年3月29日(火)2面】 <北海道>真駒内駐冬季戦技教育隊(隊長・中塚1陸佐)は1月13日から3月2日の間、「第13期幹部・上級陸曹特技課程冬季遊撃教育」を実施した。積雪寒冷地における遊撃行動に必要な知識と技能を習得させ、併せて職務に必要な資質を涵養(かんよう)するのが目的。
遊撃行動では、敵地で独立した小部隊が襲撃・伏撃などにより敵戦闘力の減殺、戦闘力発揮の妨害、情報活動などを行う。冬季の過酷な環境下では、夏季のレンジャー教育を履修したのみでは十分な能力を発揮することができず、専門の教育が必要なため、陸自唯一の冬季遊撃教育を冬季戦技教育隊で実施している。
教育は、当初、厳冬期のニセコ地区で冬季山岳気象、雪崩遭難者救出法、救急法、山岳スキー技術、雪中露営などの訓練を実施。この間、沖邑北方総監による訓練視察を受けた。
その後、北海道大演習場で、爆破、襲撃・伏撃などの戦闘行動について訓練したのちに、4夜5日にわたる連続状況の総合訓練を実施して教育を終えた。
教育間、各隊員は教育担任官(隊長)要望事項である「己に勝ち、自然に勝ち、敵に勝て」を愚直に具現実行し、参加した全隊員が遊撃徽(き)章を獲得してそれぞれの部隊に帰隊した。
冬季戦技教育隊は「今後、彼らは、それぞれの部隊で冬季の行動における遊撃隊員や指導者や助言者などとして大いに活躍してくれることだろう」としている。