原子力総合防災訓練の場を活用

 【2022年3月15日(火)2面】 <山形>神町駐6施設大隊(大隊長・日野2陸佐)は、東日本大震災から11年に合わせた多賀城駐22即応機動連隊の報告企画「被災地で備える」(3月10、11日付1面)の中で登場した「宮城県原子力総合防災訓練」の場を使い、渡河器材小隊訓練検閲を実施した。災害時、住民らの避難用として、支援橋の架設は必要不可欠。その検閲の内容を紹介する。

 神町駐6施設大隊は2月8日から11日の間、宮城県原子力総合防災訓練(同10~12日)の場を活用し、「本部管理中隊渡河器材小隊訓練検閲」を実施した。

 訓練は、政府と宮城県が自然災害と原子力災害の複合災害を想定。東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)で初めて開催された。6施設大隊としても07式機動支援橋を生地で架設する初挑戦という非常に重要な訓練検閲となった。

 訓練への参加に先立ち、神町で訓練開始式を実施。日野統裁官は「使命の自覚」を要望事項とし、一人ひとりが使命を自覚し、具現することを受閲部隊に要望した。

 渡河器材小隊長の名和3陸尉は、「任務完遂」を隊員に要望。6施設大隊初の「生地における07式機動支援橋架設」という挑戦の幕が開けた。

訓練開始式

 検閲は、「災害派遣における渡河器材小隊の行動」を主要検閲項目に、住民避難などにおける避難用橋として07式機動支援橋を架設することを検した。

 架設作業は、生地における地形・気象の制約を受けたものの、既存道路の沈下防止、アスファルトなどの保護を目的とした鉄板、木製合板の活用、車高の低い民間車両の通過が容易な傾斜にするための応用部材(81VLTB取付ボーク)を活用した付帯設備の構築など、生地で発生した制約事項をさまざまな創意工夫により克服。大隊が示した時期までに架設を完了させた。

鉄板及び木製合板を活用したアスファルト保護

揚重作業で指示を出す今野士長

応用部材(ボーク)を活用した進入角度の調整

 併せて、務台環境副大臣、宮城県知事、石巻市長、女川町長らの視察を受け、実際に公用車両により橋梁通過をし、避難用橋としての安全性を確認してもらうなど、各機関との連携と自衛隊に対する理解・信頼の促進を図ることができた。

消防隊員に橋梁通過要領について説明をする結城1曹

橋梁の通過

 また、務台副大臣からは「原発は(有事の際の)避難が必要。機動性のある設備は重要だ」、宮城県知事からは「橋が落ちることも十分考えられる。訓練することでいざという時の備えができ、住民を避難させることができる」などの発言があり、今回の挑戦は、渡河器材小隊の隊員の大きな自信へつながった。

務台環境副大臣等に説明をする花吉3佐

 6施設大隊は「今後もいつ、いかなる任務にも即応して任務完遂できるよう、日々の成果を蓄積するとともに、さらに一人ひとりが使命を強く自覚し、進歩向上していく」としている。

架設した橋との記念撮影(小隊長名和3尉以下18人)


◆関連リンク
陸上自衛隊 第6師団
第6施設大隊
https://www.mod.go.jp/gsdf/neae/6d/unit/6e.html

陸上自衛隊 神町駐屯地
https://www.mod.go.jp/gsdf/neae/6d/unit_hp/jinmachi_hp/index.html