【2021年12月23日(木)1面】 島根地本(本部長・高橋1陸佐)松江募集案内所の仲佐2陸曹以下2人は11月25日、松江市立第一中学校で行われた防災教室に講師として参加した。教室は保健体育の授業の一環で、2年生約290人が受講した。
前半は、陸自広報員による災害派遣体験談を紹介。生徒たちは、東日本大震災直後の写真を真剣なまなざしで見つめながら、広報員の話を聞いていた。非常時の備えについての質問に対し、広報員が実際に自宅で準備している非常持ち出し袋の中身を紹介すると、「さすが、自衛官」と感心する声も上がった。
後半は実習として、災害時に役立つライフハック講習を実施。搬送法や定規などを使用せずに距離や長さを測定する方法、身近な物での衛生用品作りなどを、生徒たちが試行錯誤しながら取り組む姿が見られた。
島根地本は「島根県は全国的に見ると災害の少ない県だが、今年7月の大雨による水害は記憶に新しい。教育は災害を正しく知り、備えることの大切さを学ぶとともに、自衛隊に対する理解を深めてもらう良い機会となった」としている。
編集部から
より現実的な見方で応じる高校生とは違い、中学生はどちらかといえば自衛隊について、「おもしろそう」「きつそう」など、本能的に受け止め、基本的な内容の質問が多いように思う。対応する地本や部隊の隊員たちはある意味、「初心に帰る」ような気持ちを込めて説明する。入隊前、入隊時のことを思い出しながら。
中学生がイベントを通して自衛隊に興味を持ち、自らの将来に向けて少しでもヒントを得られるよう、地本、部隊にはこれからも奮闘を望む。