避難住民を海自艦艇へ案内する富山地本の海自隊員
【2021年12月14日(火)1面】 富山地本(本部長・平田1陸佐)は11月10日、富山県庁、富山市、高岡市、立山町、岩瀬スポーツ公園、富山港で実施された令和3年度「富山県国民保護共同実動・図上訓練」(内閣官房、総務省消防庁、富山県、富山市主催)に参加した。
訓練には、東京からリモートで警察庁、厚生労働省、国土交通省、海上保安庁、防衛省の各担当者が参加したほか、県内から富山県、富山県警、富山市、高岡市、立山町の各消防、陸海空自各部隊、富山地本を含む防災関係機関から約350人が動員された。
「富山県沖での不審船の発見や国内サイバー攻撃と思われる不自然な通信障害などの兆候が発生。武装勢力潜伏の可能性が高いと見積もり、富山県内(富山市)で住民に万が一被害がおよばないよう緊急対処事態に認定し、富山市の住民の域外避難を検討」という想定の下、実施された。
富山地本は、午前の図上訓練では、国が実施した合同対策協議会に平田本部長が参加し、国の対処方針などについて県知事、関係機関の長と認識の統一を図った。
その後、県対策本部会議に地域連絡調整・人事室長の野崎2陸佐が参加。県の要請を受け、避難住民の海上輸送のため富山港に入港する海自艦艇の入港支援要員、現地調整所要員を派遣することを県危機管理局長へ報告した。
また、午後の実動訓練では、富山港における海自艦艇への入港支援、現地調整所における住民の避難状況と富山港での海自艦艇の支援状況に関する情報収集を実施した。
富山地本は「今後も国民保護訓練に積極的に参加し、緊急対処事態発生時の対応要領について演練し、県、関係機関、関係部隊との連携を強化しながら不測事態における対処能力の向上を図っていきたい」としている。