前週の防衛省・自衛隊の動きをチェックできる週報記事を毎週月曜日の通勤・通学時間にお届けします。
2021年11月20日（土）
18柱の御霊を顕彰 自衛隊殉職隊員追悼式
◯令和3年度自衛隊殉職隊員追悼式が防衛省市ヶ谷庁舎講堂で行われ、岸田文雄首相、岸信夫防衛大臣、鬼木誠防衛副大臣らが参列した。
今回、新たに18柱の御霊が慰霊碑に奉納され、岸大臣は追悼の辞を述べるとともに献花を行った。
防衛省・自衛隊は、任務遂行中に不幸にして職に殉じた隊員を追悼するために、防衛大臣の主催により、昭和32年から追悼式を実施。殉職隊員の功績を永久に顕彰し、敬意と哀悼の意を捧げている。
追悼式の模様は、首相官邸のホームページや政府インターネットTVで閲覧できる。
2021年11月21日（日）
ドイツが初参加 海上自衛隊演習始まる
◯海上自衛隊の令和3年度海上自衛隊演習（日米共同演習および日米豪加独共同訓練）が始まった。各級指揮官の戦術判断、部隊運用要領を演練し、海上自衛隊の任務遂行能力、米海軍との共同対処能力や相互運用性を向上させるとともに、海自とオーストラリア海軍、カナダ海軍、ドイツ海軍との連携を強化するのが目的。
訓練は日本周辺の海空域で行われ、海上自衛隊の艦艇約20隻、航空機約40機が、米海軍の艦艇約10隻、オーストラリア海軍の艦艇2隻、カナダ海軍の艦艇1隻、ドイツ海軍の艦艇1隻と対潜戦などを訓練する（11月30日まで）。
海上自衛隊演習は昭和29年（1954年）から実施されているが、演習期間中のドイツ海軍との訓練は今回が初めて。
2021年11月22日（月）
米サイバーコマンド司令官が吉田陸幕長を表敬
◯吉田圭秀陸上幕僚長は防衛省で、フォガティ米陸軍サイバーコマンド司令官、モリソン米陸軍参謀本部第6部長の表敬を受けた。また、フォガティ司令官、モリソン米陸軍参謀本部G6部長と足立指揮通信システム・情報部長との懇談、サイバー防護隊（システム通信団）訪問も行われた。
吉田陸幕長は、日米相互運用性の強化の必要性について意見交換を行い、防衛協力、共同訓練、クロスドメイン・マルチドメイン作戦による日米同盟の抑止力と対処能力の向上を通じた各種課題に関する実行可能な解決策の策定について、日米双方の強い意志を再確認した。
大規模接種センターの運営は11月30日まで
◯防衛省は、11月15日（月）から11月21日（日）までに自衛隊が大規模接種センターで実施した新型コロナウイルスワクチンの接種回数を発表した。東京は3821回、大阪は2238回。
5月24日から始まった自衛隊大規模接種センターの運営は、今月末をもって終了する予定。
2021年11月23日（火）
航空総隊が自衛隊統合演習に向け実動訓練
◯航空自衛隊は11月10日から23日の間、令和3年度自衛隊統合演習に先がけて、航空総隊総合訓練（実動訓練）を実施した。
訓練では、後方支援施設が不十分な飛行場などへの機動展開を実施し、航空機部隊などの迅速な展開に係る能力を維持・向上させるとともに、鹿児島県の離島で各市町村と合同で防災訓練を行い、離島における災害発生時の対処能力を向上させた。
航空自衛隊は、「引き続き、訓練などを通じて部隊の作戦遂行能力を向上させていく」としている。
岸防衛相がベトナム国防大臣と会談
◯岸防衛大臣は、防衛省でベトナム社会主義共和国のファン・ヴァン・ザン国防大臣と日越防衛相会談を行った。ザン大臣との会談は3度目で、防衛省は「日越の強固かつ緊密な絆を示すもの」としている。
両大臣は、今年9月の日越防衛相会談で、日越防衛協力が日越二国間だけではなく、地域や国際社会の平和と安定により積極的に貢献するための協力であると再定義したことにそれぞれ言及。この「新たな段階に入った日越防衛協力」の下、具体的な取り組みを進めていくことで一致した。
会談後、両大臣立ち会いの下、日越防衛当局間の「サイバーセキュリティ分野での協力に関する覚書」および「衛生分野での協力に関する覚書」の署名式が行われた。
鬼木防衛副大臣らが観閲式の予行を視察
◯鬼木防衛副大臣と岩本防衛大臣政務官は、陸上自衛隊朝霞駐屯地で行われた自衛隊記念日行事「中央観閲式」の総合予行を視察した。
観閲式は、自衛隊の最高指揮官である総理大臣に部隊を観閲してもらい、隊員の使命の自覚や士気の高揚を図るとともに、国民の自衛隊に対する理解と信頼を深めてもらうことを目的に実施している。
陸海空の3自衛隊がそれぞれ持ち回りで開催しており、今年は陸上自衛隊が担当。11月27日（土）に朝霞駐屯地所在の13部隊から約1000人の隊員が参加し、栄誉礼・儀仗（ぎじょう）、巡閲を行う。岸田首相が観閲官として訓示する。
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から一般公開は実施せず、「【YouTube】陸上自衛隊 広報チャンネル」でライブ配信を行った。
2021年11月24日（水）
鬼木副大臣が航空総隊、在日米軍司令部を視察
◯鬼木防衛副大臣は、航空自衛隊横田基地の航空総隊司令部を訪れ、弾道ミサイル防衛（BMD）の訓練などを視察した。航空総隊司令部は、BMDにおける統合任務部隊を指揮するとともに、隷下部隊を指揮。米軍と緊密に連携して、各種事態に対応している。
また、鬼木副大臣は同基地に所在する在日米軍司令部も視察。在日米軍司令部は統合軍司令部であり、日米同盟の一層の強化、日米防衛協力に関する調整などで中心的な役割を果たしている。
中国機が東シナ海と太平洋を飛行
◯統合幕僚監部は、中国機の東シナ海および太平洋における飛行に対し、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させるなどして対応したと発表した。
自衛隊は中国籍のY9情報収集機1機、Y9哨戒機1機の飛行を確認し、写真を公表した。
訓練中の小型無人偵察機と通信途絶
◯統合幕僚監部は、令和3年度自衛隊統合演習に参加している陸上自衛隊の小型無人偵察機1機が、訓練飛行中に通信途絶となり、機体を捜索していると発表した。
機体は陸上自衛隊情報教導隊の小型無人偵察機「スキャンイーグル」で、全幅3.11メートル、全長1.37メートル、機体重量13.1キロ。種子島と同島南東空域で訓練を予定していたが、23日（火）午後8時36分ごろから通信が途絶えた。
統幕によると、詳細については確認中で、部外への被害情報については発表時点で入っていないという。
小型無人偵察機「スキャンイーグル」
2021年11月25日（木）
岸防衛相がベトナムのチン首相を表敬
◯岸防衛大臣は、来日中のベトナムのファム・ミン・チン首相を表敬し、「新たな段階」における日越防衛協力関係を強化・発展させていくため、共に地域や国際社会の平和と安定に向けて貢献していくことを確認した。
デンマークの外務大臣が岸防衛相を表敬
◯岸防衛大臣は、デンマーク王国のイェッペ・コフォズ外務大臣の表敬を受けた。
岸大臣とコフォズ外相は、日デンマークをめぐる地域情勢などについて意見を交換し、緊密に連携していくことを確認した。
鬼木副大臣が空自府中基地を視察
◯鬼木防衛副大臣は、航空自衛隊府中基地を視察した。
鬼木副大臣は、宇宙作戦隊の任務について説明を受けるとともに、自衛隊統合演習を視察し、宇宙状況監視（SSA）に係る連携の訓練状況を確認した。
自衛隊統合演習では、宇宙状況監視に係る連携、サイバー攻撃等対処、統合電子戦などの新たな領域の訓練を行うとともに、総合ミサイル防空などの訓練も行っている。
自衛隊はこれらの訓練を通じ、領域横断作戦を含む自衛隊の統合運用能力の維持・向上を図り、防衛力の持続性・強靭性を強化している。
連日、東シナ海などで中国機を確認
◯統合幕僚監部は、中国機の東シナ海および太平洋における飛行に対し、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させるなどして対応したと発表した。24日にも、同様の空域で緊急発進していた。
防衛省は中国籍のY9情報収集機1機、Y9哨戒機1機の飛行を確認し、写真を公表した。
2021年11月26日（金）
防衛省HPで海自と米・英空母の訓練を特集
◯防衛省・自衛隊は、海上自衛隊が10月に実施したアメリカの空母「カール・ヴィンソン」「ロナルド・レーガン」、イギリス空母打撃群（CSG21）の「クイーン・エリザベス 」を含む各国海軍艦艇との5回にわたる共同訓練について、ホームページに「特集：令和3年10月の米・英空母との共同訓練」として情報を公開した。
URL→ https://mod.go.jp/j/approach/defense/training/index.html