【2021年10月19日(火)2面】 <山形>神町駐20普連(連隊長・荒木1陸佐)は9月4日から9日の間、王城寺原演習場(宮城県)で令和3年度「第2次師団訓練検閲練成訓練」を実施した。練成訓練は、10月18日から26日の間に予定されている令和3年度「第2次師団訓練検閲」の課目「陣地防御」に向けた重要な訓練で、徒歩行進から陣地防御における一連の行動について練成を行った。
各中隊はいずれも状況開始後、真夜中から翌早朝にかけて時折雨に打たれながら、演習場内約20キロにわたる徒歩行進を実施した。
各隊員は行進計画に基づいて速度を維持し、隊形の保持、無声指揮に努めるとともに、企図の秘匿、痕跡の除去を図り、起伏の激しい経路を整斉と行進。良好な状態で完歩し、速やかに防御準備に着手した。
演習場内は降雨の影響により所々泥濘(でいねい)化しており、非常に厳しい状況だったが、隊員たちは堅固な陣地を構築するため掩蓋(えんがい)材を適切に使用するなど、精力的に作業を進め、予定されていた時期までに工事を概成。事後、陣地の補備・強化に努めるとともに、防御戦闘に備えた。
引き続き、第一線陣地の戦闘から縦深陣地の戦闘まで、一連の行動を戦闘予行形式で実施した。
戦闘予行では、連隊本部の一部および各中隊の支援人員を運用し、実員を用いて戦況を現示。より実戦に近い環境で各種状況を付与した。特に衛星対処、化学攻撃対処、航空攻撃対処、警戒自衛戦闘、捕虜の取り扱い、第一線救護などの状況が付与されたが、各隊員は基本基礎動作の徹底を図るとともに、おのおのの役割を認識、実行することで適切に対処することができた。
また、一連の防御戦闘間、情報と火力と障害の連携を密接に行い、対機甲戦闘や敵の夜間攻撃、陣地攻撃など、それぞれの状況における対処要領を確認。各種戦術行動の練度、指揮幕僚活動の能力向上の資を得ることができた。
帰隊後は、中隊ごとにAARを実施。訓練の成果について分析、評価を行い、教訓事項の認識を統一し、師団訓練検閲に向け万全を期した。
20普連は「荒木連隊長要望事項である『凡事徹底』を実践し、『唯一無二』の20普連として令和3年度『第2次師団訓練検閲』で任務を完遂するため、日々訓練に励んでいく」としている。
陸上自衛隊 神町駐屯地
https://www.mod.go.jp/gsdf/neae/6d/unit_hp/jinmachi_hp/index.html
陸上自衛隊 第20普通科連隊
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