苫小牧港での下船
【2021年10月1日(金)2面】 <北海道>陸自7師団(師団長・中村陸将)は9月5日から8日の間、令和3年度「長距離機動訓練」を実施した。訓練は、師団としての機動展開の能力を維持・向上させるとともに、訓練環境の醸成を図るのが目的。73戦車連隊に他職種部隊を増強し、海上機動を含む大規模な訓練を実施した。
増強73戦車連隊は、装軌車11両、装輪車38両で編成。釧路駐から釧路港までの約18キロを公道自走し、釧路港から苫小牧港までをPFI民間輸送船「ナッチャンWold」により海上機動した。
引き続き、苫小牧港から東千歳駐までの約33キロを公道自走するとともに、初の試みとして釧路港で積み込みした一部の車両を苫小牧港から室蘭港へ再び海上機動。装軌車3両を含む車両12両を港へ卸下し、装輪車はそのまま東千歳駐までの97キロを地上機動した。
今回で4度目となった釧路市街の装軌車自走では、沿道からのたくさんの応援を受けるとともに、苫小牧、千歳両市街でも自衛隊協力団体などの方々からの激励を受けて、隊員の士気が高揚した。
7師団は「訓練における関係部内外機関との綿密な調整を通して、各所での迅速な展開と安全確実な機動の実施、さらに現地での臨機な連携対応能力を身につけた。有事の際に直ちに対処することができるよう、今後ますます日頃の訓練に邁進していく」としている。