【みんなのひろば】旅団レンジャー集合教育を終えて｜米子駐屯地より

　「みんなのひろば」は自衛隊員や隊員の家族、自衛隊を支援している方々などの手記をご紹介しています。本日は、米子駐8普連より、4人をご紹介します。

自分の限界を追い込み、追い込まれ…
加藤 来慰 3陸曹（第8普通科連隊第1中隊）

　3カ月間レンジャー学生として教育を受け、全てのことにおいて成長し、仕事に対する価値観やレンジャー隊員としてたくさんの技術と強い精神力を身に付けることができました。

　基礎訓練では、体力調整から始まり、自分の限界を追い込み、また追い込まれ、そして山地、水路、空路潜入では、高い技術や知識を習得することができました。総合訓練では、けがをすることなく同期、バディと乗り越えて任務を完遂することができ、21人の同期と教育を卒業することができて良かったです。

　今後は、レンジャー助教として自分のスキルを磨くと同時に、たくさんのレンジャーの勉強をして後輩育成に努め、レンジャー隊員を増やして中隊の精強化を図っていきたいです。

同期の仲間を一生大切に
吉本 空 3陸曹（第8普通科連隊第2中隊）

　無事にレンジャー教育を終了することができました。卒業して思うことは、自分一人の力ではここまで来ることができなかったということです。同期の仲間、教官・助教の方々、中隊の先輩、家族やたくさんの人々の支えがなければ、卒業できていなかったと思います。

　教育間は、心が折れそうになることもありましたが、そんな時には、自分一人のレンジャーではない、いろんな人の応援や期待を背負っていると何度も励まされました。たくさんの応援、ありがとうございました。

　これからはレンジャー隊員としてふさわしい人間、そして活模範になれるよう、さらに精進します。そして、後輩隊員から憧れられるような存在になれるように行動で示していきます。

　この3カ月間で苦楽をともにしてきた同期の仲間をこれからも一生大切にしていきます。

一人ではなく、皆があってこそ
松尾 宗修アレキサンドル 3陸曹（第8普通科連隊第1中隊）

　旅団レンジャー集合教育の3カ月という長い期間を無事に卒業して思うことは、自分という存在がいかにして成り立っているのか、それを嫌というほど痛感しました。

　自分という存在の成り立ち。それは、同じレンジャーをともに志した同期、仲間たち、心を鬼にして私たちをレンジャーにすべく教導してくださった教官・助教の方々、駐屯地からいつも応援してくださった上司、同僚、後輩たち、そして家族。これだけ多くの方々から支えていただいていたからこそ、自分は今ここにあるのだと思います。

　一人ではどうすることができなくても、仲間とであればあらゆる艱難辛苦も乗り越えられるのだと、レンジャーを卒業して改めて自分が一人ではなく、皆があってこそなんだと思い知りました。

一人の人間にできることはわずか
水野 広大 3陸曹（第8普通科連隊第3中隊）

　一人の人間にできることはわずかです。この当たり前の事実を教育間は幾度となく痛感しました。

　何をするにも誰かの力が必要です。ただの集団から目的を持って初めて有機的に動き、機能する戦闘組織としての力を発揮できます。そこに自分自身は、どれだけ貢献できたか…。現実は想像の十分の一もないほどでした。

　そうやってさまざまな状況の中で、自分の実際の姿形を認識するからこそ、人は次の段階へ進めるようになるのだと思います。

　組織として任務達成を目指すわれわれは、常に人間の原始的な部分に向き合い、錬磨しなければなりません。レンジャー教育は、さまざまな場合でそれを考えるきっかけを与えてくれました。

　卒業した今後は、自分が感じたこと、考えたことを新たな出発点として、一人のレンジャー隊員として必要とされるときに備えて精進していきます。

同期、感謝の大切さ学んだ
外池 拓己 陸士長（第8普通科連隊第3中隊）

　令和3年度「旅団レンジャー集合教育」に参加しました。学んだことは、同期の大切さ、感謝の大切さです。唯一の陸士で、周りは全員陸曹の方ばかり。知識の面では分からないことばかりでした。その際、陸曹の方々が色々と教えてくださり、乗り越えることができました。

　基礎訓練の体力調整では、かなり自信がありました。しかし、行動訓練に入ると重量物を背負い、きつい、辛いと思う面がありました。そんな時支えてくれたのが、同期の皆でした。励ましの言葉をかけてくれ、最後まで任務を遂行することができました。本当に感謝しています。

　今、レンジャー隊員になれているのは、一人の力だけではないと思います。事前の部隊での練成、いつも応援してくれた家族、部隊の方々のおかげだと思います。今後も感謝の大切さを忘れることなく、レンジャー隊員として日々努力していき、立派なレンジャー隊員を目指して頑張っていきたいです。