災害用ドローンで被災状況を上空から空撮
【北海道】美幌駐6普連(連隊長・佐藤1陸佐)は7月8日、同駐、同訓練場、オホーツク総合振興局で陸自5旅団が実施した令和3年度「第1回災害情報収集訓練」に参加した。
訓練は、大規模災害発生時の発災当初における災害情報の収集・処理、速達要領について演練し、その能力向上を図るのが目的。「情報共有要領の確立」「災害用ドローンによる映像・音声同時配信」を主要演練項目として実施された。
連隊は、令和元年7月に災害用ドローンUAV(災害用Ⅱ型)を2機、災害対処のために初めて導入。地上からの接近が困難な地域でも迅速な情報収集が可能となった。
あわせて、災害時に必要な情報が現場ですぐ確認可能となり、これにより経路で安全に前進し、危険を回避しながら救助できるかといった災害対処行動に必要な情報収集などが可能となった。
訓練は8日午前8時40分頃、襟裳岬東100キロを震源地とする震度7(M9.1)の地震が発生し、美幌駐周辺で被害発生があったという状況で開始された。2科は初動対処として速やかに情報所を立ち上げ、被災状況の収集に当たった。
その後、地上偵察班を被災地域へ向け出動させた。到着後、災害用ドローン、超高感度望遠撮影装置を映像伝送器材と連接。空撮による被害状況を確認し、ナレーションを含んだ被害映像を5旅団2部にリアルタイムで伝送し、情報共有を図るとともに偵察結果報告を実施した。
また、オホーツク総合振興局に連絡幹部(LO)を派遣し、タブレットを使用した基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)によって収集した被害状況などに対する認識の共有を図った。
午後4時10分頃、状況が終了。訓練により連隊は災害用ドローンによる被災状況の把握が有効であることを認識した。