謹んで新春のごあいさつを申し上げます。

 昨年からの新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けた各種対策のもと、例年とは違った年始をお迎えの方も多いのではないかと存じます。

 航空自衛隊も例外ではなく、各種の制約を受けつつも、「新しい生活様式」の徹底をはじめとする各種感染拡大防止策を創意工夫をもって実施しながら、24時間365日上空を見上げ、わが国の平和と安全を守るための態勢をしっかりと維持しています。

 わが国を取り巻く環境は、引き続き既存の秩序をめぐる不確実性が増大するとともに、一国のみでの対応が困難な安全保障上の課題が顕在化しています。

 このような中において、昨年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けつつも、空と宇宙は仲間とともに守る必要があるとの認識のもと、日米共同訓練や防衛交流などを進めました。

 また、対領空侵犯措置、弾道ミサイルなどへの対応、豪雨や台風被害に対する災害派遣などをはじめ、警戒航空団や宇宙作戦隊の新編、人的基盤の強化に係る施策などを行い、国民の負託に応えてきました。

 本年は、中期防衛力整備計画の3年度目として、真に実効的な防衛力としての「多次元統合防衛力」の構築に向けた防衛力整備を着実に実施する年であり、宇宙作戦群(仮称)の新編、F35B戦闘機の取得など、新たな領域における能力の獲得・強化を着実に進めるとともに、人的基盤、スタンド・オフ防衛能力、機動・展開能力などの強化、後方分野も含めた防衛力の持続性・強靭性の強化などを引き続き行っていくこととしています。

 航空自衛隊は、引き続き、わが国の防衛のため、任務に邁進まいしんする所存です。本年も航空自衛隊に対するご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。