陸・海・空の3自衛隊がそろっている神奈川県。自衛隊大好きのボエマルにとって、ただそれだけでも愛してやまない県だ。県庁所在地の横浜市は、人口約376万人。数ある政令指定都市の中で最多の人口を誇っている。昨年に開港160年を迎えた横浜港周辺には今もレンガ造りの建物が多く残り、日本が近代化と国際化に向かった歴史を偲ばせる。そんなハイカラの雰囲気を残す横浜市中区の一角にある自衛隊神奈川地方協力本部(通称:神奈川地本)の「広報センター」が6月15日にリニューアルオープンしたと聞き、見学に行ってみた。(自衛隊神奈川地方協力本部発・特派員=ボエマル)

こういうリアルな模型を目の前にすると「ハァハァ」しちゃう!

 横浜といえば「グルメ発祥の地」。スパゲッティナポリタン、プリンアラモード、シーフードドリア、食パン、牛鍋、ビール、アイスクリームなどの大好きな物ばかりが思い浮かぶが、一番好きな横浜発のグルメは、なんと言っても「シウマイ」だ。全国的にはシュウマイ(焼売)と呼ばれるが、横浜のソウルフードとして名高い崎陽軒は、シウマイ。シウマイ5個入りのシウマイ弁当(税込860円)は格別で、365日(閏年なら366日)毎食続いても絶対に飽きない自信がある。だって冷めてもおいしいから~!

自衛隊の装備品や災害派遣活動の写真パネル、旧海軍の「大和」「赤城」などの艦船模型も展示されている

 さて、神奈川地本の話に戻ろう。神奈川地本の活動拠点は、JR京浜東北・根岸線の石川町駅から徒歩約6分の場所に鎮座している8階建てのグレーのビルディング。ここで自衛官をはじめ、事務官らが任務に励んでいる。1階で受け付けを済ませ、すぐ奥にある広報センターに入ると、びっくり仰天、玉手箱! 前から会いたいと願っていた神奈川地本のキャラクター「はまにゃん」が出迎えてくれているではないですか! ボエマルは「わざわざ、ありがとうございます」と声を掛ける。戦車、護衛艦、戦闘機などの陸海空3自衛隊の装備品の本格的な模型127点にも圧倒されたけれど、はまにゃんとの出会いも、うれしくてたまらなかったにゃ~。なんたって、令和元年度の「自衛隊ゆるキャラ総選挙」の第1位だから、さすがのボエマルも頭が下がります。

「カッコイイ」の一言に尽きる!

 広報センターは2008年3月にオープン。自衛隊PRコーナーとして、地域住民への自衛隊理解や自衛官を志す若者への身近な接点の役割を担ってきた。そんな中、2019年11月に本部長に着任した夏井隆1海佐は、「広報に一層力を入れ、多くの人に1度だけでなくリピートして来てもらえる場にしよう」とリニューアルを決めた。さすが自衛隊、夏井本部長の「鶴の一声」による決定後の動きは素早く、改修のために2020年3月20日にいったん閉館した。

神奈川地本で広報に力を入れる夏井本部長。ツイッターも積極的に活用

 リニューアルオープンの予定は4月21日だったが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の影響で6月に延期になった。今回訪ねてみると、開放的な雰囲気で入りやすく、きれいに陳列された模型や制服、パネルなどの展示物が目を引く。説明などもビジュアル的で分かりやすく、スクリーンで上映される潜水艦などの映像も迫力満点。とにかく明るい(安村ではないよ!)イメージで子供たちにも喜んでもらえそうだ。現在展示中の模型群は、神奈川県内の自衛隊協力者の厚意で貸し出され、8月中旬まで見ることができる。その後はいったん次の企画展示の準備のために閉館し、9月から防衛大学校や陸上自衛隊高等工科学校に関連した展示を計画しているのだそう。

こういう模型、いくらするか知ってる? 目ん玉が飛び出るくらい、チョ~高いらしいぜ!

 夏井本部長は、広報センターのリニューアルに関して「自衛隊を知りたいと思う方々が、まずどこに行けばいいかと考えた時に来てもらえる場所にしたかった。広報官が若者や来場者と気軽に接することができ、ざっくばらんに話せる雰囲気の場となると一番いい。これからも神奈川地本のトップとして率先して新しい広報のあり方を模索し、常に先を見据えながら、現場感覚を大切にしていきたい」と自衛隊広報への熱い思いを語ってくれた。ボエマルが野郎に惚れることは、まずもってないけれど、今回だけは特別。夏井本部長の、さすがの海の男っぷり。そのおおらかで地本全体を俯瞰した広い視野の持ち主に心酔し、惚れずにはいられなかったぜ。ポッ!

海上自衛隊の制服展示のほか、自衛隊制度の説明パネル、受験案内なども用意されている

 神奈川地本募集課広報班長の桒原裕史3陸佐は「陸海空自衛隊の主要装備模型の展示のほか、自衛隊制度の説明パネル、受験案内などを用意しているので、自衛隊に興味のある若者にぜひとも来館してほしい」と、広報班長らしい一言。百聞は一見にしかず。今、広報センターに展示中の模型の数々も精巧で、それだけでも十分に見る価値はある。夏井本部長は、「入隊意志がなくても、広報センターを見学してもらうだけでうれしい」と呼び掛ける。確かに、親子連れ、デートなどでも十分に楽しめそう! 魅力は、このボエマルが保証します。自衛隊施設と身構えず、気楽な気持ちで、ぜひ行ってみてください。

JR京浜東北・根岸線の石川町駅から徒歩約6分の場所にある神奈川地本。横浜中華街に近い

【神奈川地本広報センター】
〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町253-2
TEL:045-662-9476(募集課)
入館無料、受け付けで「広報センター受付簿」に記入後に入館可
開館時間 平日 08:30~19:00/土日祝 09:00~17:00


◆関連リンク
自衛隊 神奈川地方協力本部