「野戦特科部隊としての射撃能力」受閲
【2023年3月15日(水)2面】 姫路駐3特科隊(隊長・小松1陸佐)は1月23、24の両日、東富士演習場で令和4年度「第3次師団訓練検閲」を受閲した。同10日の訓練始めで新たな時代の戦い方をさらに深化させるため、各人が自らの責務を果たすとともに全隊員の力を結集し、特科隊として令和5年度末の改編を念頭に、有終の美を飾る年にするよう決意を新たにした。
この際、第3次師団訓練検閲に向け、非実射連携訓練を実施して、練度を向上させるとともに士気を高揚させた。また、同11日には、検閲に臨むにあたって出陣式を実施。物心両面の準備を万全にし、士気旺盛に東富士演習場へ向けて前進した。
検閲は野戦特科部隊としての射撃能力を主に評価する内容で、検閲官で3師団長の荒井陸将から、「執念をもって射撃の精度と速度を追求せよ」「部隊・隊員個人として安全管理を確行せよ」―の2点の要望があった。
また、「第3特科隊は、師団の火力戦闘の骨幹部隊であり、所望の時期と場所に火力を発揮することが師団の任務達成上極めて重要である。特科隊員全員が一丸となり、与えられた任務を達成できるよう、積み上げてきた錬成の成果を遺憾なく発揮してもらいたい」との訓示があった。
その後、小松隊長は、隊容検査で「精度・速度の追求」「寒さ対策を万全にせよ」「安全管理の徹底」―の3点を部隊に指導し、検閲を戦といくさ 捉えて勝利するよう訓示を述べた。
実射など団結し責務を完遂
検閲当日、暁闇下の弾薬卸下(しゃが)に始まり、安全点検、予行など夜明けごろには準備を万全なものとした。実射開始以降、隊は、特科隊長を核心とし、砲班・通信・測量・観測機関・射撃指揮・兵站(へいたん)などの各機能に携わる全隊員が弾先に全ての努力を集中して一致団結し、それぞれが与えられた責務を完遂した。
この結果、「優秀」の評価を獲得し、荒井師団長から「諸官が、野戦特科隊員の誇りの下に安全を確保しつつ精度・速度を追求し続けることが強い第3師団の創造、強い中部方面隊の創造に直結することを今後も深く肝に銘じてもらいたい」との総評があった。
3特科隊は「検閲の結果におごることなく、第3特科隊としてさらなる高みを目指し、自らの責務を果たすため邁進(まいしん)していく」としている。

訓練開始式に臨む部隊長と隊員たち

迅速な動作で射撃を行った

夜間、暗闇の中で行われた弾薬卸下