【2022年12月28日(水)2面】 特定秘密保護法で定められた「特定秘密」を元上司の海自OBに漏らしたとして、防衛省は12月26日、海自の元情報業務群司令で、現在は幹部学校に所属する井上高志1海佐(54)を懲戒免職とした。特定秘密の漏えいは、同法が平成26年12月に施行されてから初めて。自衛隊警務隊が同日、同法違反容疑などで書類送検した。

 防衛省によると、井上1佐は情報業務群司令だった令和2年3月19日、かつての上司ですでに退職していた元自衛艦隊司令官の元海将に対して実施した情勢ブリーフィングの中で情報を故意に漏らした。情報は日本周辺の情勢に関して収集した特定秘密や、自衛隊の運用状況や訓練などに関する情報など。井上1佐は元海将に、「強い畏怖の念」があったという。

 防衛省は当時の海自トップの海上幕僚長を懲戒の戒告相当、自衛艦隊司令官を減給相当にした。海幕長は既に退職している。

画像: 「特定秘密」漏洩 海自1佐を懲戒処分

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