幾多の過酷な試練、同期の深い絆、家族の支え
陸自6師団

 【2022年12月20日(火)2面】 <山形>陸自6師団(師団長・鬼頭陸将)は12月4日、44普連長(湯舟1陸佐)を担任官とした令和4年度「師団レンジャー集合教育」の帰還式を福島駐で実施した。

 基礎訓練、各種想定訓練など、多くの試練を乗り越えた7人の隊員は、最終想定を無事完遂し、隊員家族、各自衛隊協力会、駐屯地全隊員と部隊長らが出迎える中、連隊長に対して任務完遂に伴う帰還報告を行った。

 帰還式で湯舟連隊長は、「これまでの労を多とするとともに、レンジャー隊員としての活躍を期待する」と訓示を述べ、一人ひとりにレンジャー徽(き)章を授与した。

家族との再会に安堵感

 すべての行事を終えたレンジャー隊員の顔は、晴れてレンジャー隊員になることができた充実感と家族との再会の安堵(ど)感に満ちあふれていた。

画像1: 家族との再会に安堵感
画像2: 家族との再会に安堵感
画像3: 家族との再会に安堵感

◆関連リンク
第6師団ホームページ
https://www.mod.go.jp/gsdf/neae/6d/


31年ぶりに教育 任務完遂の精鋭15人が帰還
米子駐8普連

画像: 念願のレンジャー徽章が授与された

念願のレンジャー徽章が授与された

 【2022年12月20日(火)2面】 <鳥取>米子駐8普連(連隊長・堀田1陸佐)は9月5日から11月22日の間、同駐で第26期部隊集合教育「レンジャー」を実施した。部隊レンジャーの教育は平成3年を最後に行われておらず、31年ぶりに同駐で行われた。

 厳しい体力素養試験を合格した隊員たちは、9月5日に開始式を行い、約1カ月間、体力調整や基礎訓練を行った。また、今後旅団の新たな戦い方として重要視されるドローン操作訓練や市街地戦闘を想定した実弾射撃訓練・分隊規模での訓練などを行った。

 9月下旬からは、生地における想定訓練を約2カ月間行い、レンジャー隊員としての資質や強靭(きょうじん)な体力、精神力を養った。

 11月22日にすべての任務を完遂した15人の精鋭たちが隊員や家族らに見守られて帰還した。

 その後、堀田連隊長から一人ひとりにレンジャー徽章が授与された。

 8普連は「今回、新たに誕生したレンジャー隊員たちがレンジャー徽章のダイヤモンドのように輝き、努力を重ね、それぞれの部隊の中心となって活躍することを期待したい」としている。

画像1: 31年ぶりに教育 任務完遂の精鋭15人が帰還 米子駐8普連
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レンジャー教育に参加して

画像1: レンジャー隊員が誕生 精強の証し、輝く徽章-

自ら考え行動を 主任教官 谷口 仁志

 9月5日から11月28日の間、令和4年度「部隊集合教育『レンジャー』」に主任教官として参加しました。

 陸自におけるレンジャー教育は、昭和33年から富士学校で正式に開始され、8普連では同36年から部隊レンジャーとして開始。部隊改編などにより、平成3年から中国地方の部隊から指導部・学生を参集する師団(平成11年から旅団)レンジャーとなり、今年度、31年ぶりに8普連独自部隊レンジャーを実施しました。

 教育前に連隊長要望事項、「レンジャーとの決別」「レンジャーの創造」を具現化するため、昭和36年から脈々と受け継がれてきた課目・指導要領を現代の戦い方や装備品の特性に併せるとともに、レンジャーにおける「不易流行」について検討し、課目の構成、指導要領を現代の特性に合致させたレンジャー教育を案出して教育を実施しました。

 「不易」は、レンジャーとして普遍的な、いかなる困難な状況をも打開し、任務を遂行する不撓不屈(ふとうふくつ)の精神力を涵養(かんよう)するとともに、「流行」は、精神的要素に変調することなく、「仲間(弟)を育てる」気概で技術・知識を教育し、学生自ら考えて行動できる隊員の育成を目指し、教育にあたりました。

 その結果、自ら考えて行動できるレンジャー隊員が誕生し、手ごたえを感じました。しかし、レンジャーの創造はまだまだ発展途上。現状に満足せず、精強な部隊の育成のため引き続き「最後の砦(とりで)」であるレンジャー隊員の育成に尽力していきたいと思います。



画像2: レンジャー隊員が誕生 精強の証し、輝く徽章-

神髄を実感した 学生長 山本 瞬平

 今回、31年ぶりとなる部隊集合教育「レンジャー」に学生長として参加しました。

 教育を通して一番実感したことは自分一人では何もできないということです。すべては任務を基準とし、戦闘隊として常に考え、極限状態でどんなに辛くても気持ちで身体を動かし、同期で鼓舞し合いながら行動し、任務を達成するというレンジャーの神髄を実感しました。

 素養試験に至るまでに錬成でけがをしてしまい教育に参加できなかった者、17人で始まった教育でけがや身体の不調により原隊復帰をした同期の分も残りの15人で一致団結し、その後誰一人として大きなけがや脱落をすることなく無事に帰還式を迎えることができました。

 今後は、錬成訓練、助教として教育に参加し、知識を磨き、自己のレンジャー隊員としてのスキルアップを図るとともに中隊の即戦力となれるよう努力していきたいと思います。

 最後に、約3カ月間この教育に参加させていただいた中隊の皆様や家族に感謝をするとともに、この気持ちを忘れることなくこれからも頑張っていきたいと思います。


◆関連リンク
米子駐屯地
https://www.mod.go.jp/gsdf/mae/yonago/


画像3: レンジャー隊員が誕生 精強の証し、輝く徽章-

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