【2022年5月27日(金)2面】 統合幕僚監部は5月24日、同日午前から午後にかけて、東シナ海から日本海に進出した中国の爆撃機(H6)2機が、日本海でロシアの爆撃機(TU95)2機と合流し、東シナ海まで共同飛行を実施したことを確認したと発表した。

 その後、中国の爆撃機2機と入れ替わり、新たに飛来した中国軍のものと推定される爆撃機(H6)2機とロシアの爆撃機2機の合計4機が東シナ海から太平洋にかけての長距離にわたる共同飛行を実施した。合わせて6機の共同飛行が確認された。4機は日本列島に沿うで編隊飛行を行ったという。

 また、同日、午前から午後にかけて、ロシアの情報収集機(IL20)1機が、北海道礼文島沖から能登半島沖までの公海上空を飛行していることを確認したという。

 これらに対して、空自の戦闘機を緊急発進させるなど、継続的に監視を行った。領空侵犯はなかった。

 統幕などによると、中露の爆撃機が日本周辺で飛行を実施するのは、昨年11月以来4度目で、ウクライナ侵攻後は初めて。当日は、日本で日米豪印4カ国首脳会合が開催されていた。

 岸防衛大臣は24日、防衛省内で臨時会見を開き、日本周辺で確認された中国軍とロシア軍の爆撃機に言及。「日米豪印首脳会合が開催されている中で、わが国近くでの軍事演習は、会合の開催国であるわが国への示威行動を意図したもの。これまでと比べ、挑発度を増すものと考えている」と述べた。

 中国に対しても、「ウクライナの侵略国であるロシアと共闘するような形で、中国がこのような行動に出ることは疑念を抱かざるをえず、看過できない」と非難した。

 また、岸大臣は、中国とロシアに対し、外交ルートを通じて重大な懸念を伝えたことを明らかにした。

画像: ロシアの爆撃機(TU95)

ロシアの爆撃機(TU95)


◆関連リンク
防衛省 統合幕僚監部
https://www.mod.go.jp/js/



This article is a sponsored article by
''.