【2022年5月16日(月)1面】 「大空に『夢・感動』を描くアクロバットチーム」。空自公式ホームページで紹介される「ブルーインパルス」は、航空祭や国民的行事などでアクロバット飛行(展示飛行)を披露する。コロナ禍で医療従事者を支援し、昨年の東京オリンピック・パラリンピックでは会場を盛り上げた。このほど、新潟県で実施されたイベントの報告が新潟地本から寄せられた。大空を舞う姿に喜ぶ入場者たちの表情、パイロットとの楽しいふれあい…。そこには、感動の2日間の様子が映し出されている。今後の展示飛行のスケジュール、パイロットたちの思いなど、本日は「ブルーインパルス」特集です

令和4年度のスケジュールは大幅増に

 ブルーインパルスの展示飛行は、新型コロナウイルス感染拡大の影響などで中止や延期などが目立った。
 しかし、2022年度(令和4)は大幅に増加=表参照。精鋭たちによる華麗なアクロバット飛行が、各地で披露される予定だ。

画像: 令和4年度のスケジュールは大幅増に

飛行隊長「夢、希望、感動、笑顔を届ける」

 華麗なパフォーマンスを披露するブルーインパルス。精鋭揃いのパイロットは、日々厳しいトレーニングを積んで、華麗なテクニックを磨いている。

 空自ホームページによると、1番機・編隊長の飛行隊長、名久井2空佐は、「(コロナ禍などで)昨年度は展示の機会が限られていましたが、2022年度はわれわれの展示飛行を、より多くの方々にご覧いただけるよう願っています。多くの方に空を見上げてもらい、夢、希望、感動そして笑顔をお届けできるよう、チーム一丸となって臨んでまいります」と話している。

 飛行班長の平川3空佐も「2022年こそは多くの方々の前で展示飛行ができることを願い、これからも精一杯頑張ります」と気合十分だ。

 このほか、「全国各地の航空祭やイベントなどで皆様とお会いできる日を楽しみにしています」(2番機の東島1空尉)、「全国の皆様に『元気』と『笑顔』をお届けできるように、気持ちを込めたフライトを心掛けます」(3番機の鬼塚1空尉)など、それぞれに今年度にかける熱き思いを語っている。

高田城址公園観桜会で展示飛行|新潟地本

満開の桜と「共演」

 新潟地本(本部長・小見1陸佐)は、「日本三大夜桜」で知られる新潟県上越市の高田城址公園で4月9、10の両日に行われた「同公園観桜会」で、空自4航空団11飛行隊(ブルーインパルス)の展示飛行を支援した。市制50周年記念を迎えた上越市の要望により実現。9日のリハーサル、10日の本番とも雲一つない青空が広がり、4000本の桜が満開を迎えるという絶好のタイミングとなり、華麗な飛行に来場者たちから大きな歓声が上がった。

 ブルーインパルスは、6機の一糸乱れぬ編隊飛行や青空に大きなハート、桜と〝共演〟するように、6つの輪で桜を描くなど観客を魅了し、大きな歓声と惜しみない拍手が送られた。

 朝一番の新幹線で上越市に来た女性は、「空に描かれた桜や素晴らしい演目に感動しました。2日間とも良い天気で、ブルーインパルスの展示飛行を見ることができて良かった」、また、地元上越市の家族連れは、「(天候不良で中止となった)7年前のリベンジ! 最高の演目を子供と上越市で見ることができ、誇りに思います」など、同市での展示飛行を楽しみにしていた観客は笑顔に満ちあふれていた。

画像1: 高田城址公園観桜会で展示飛行|新潟地本

 9日のリハーサルの後は、ブルーインパルスのパイロットや整備員のトークショーが行われた。司会者の進行で任務に対する思いや業務上のエピソードが語られ、後半は来場者からの質問コーナーで盛り上がり、一層身近に感じられるものとなった。

画像2: 高田城址公園観桜会で展示飛行|新潟地本

 また、最後に子供たちへのサインのプレゼントがあり、優しくほほえむ隊員から憧れのまなざしで受け取っていた。

画像3: 高田城址公園観桜会で展示飛行|新潟地本

 新潟地本は、広報募集ブースでブルーインパルスオリジナル缶バッジを配布。制服試着・自衛隊説明コーナーを設置するなど、広報活動を行った。多くの観客がブースを訪れ、制服を試着して記念撮影をする家族連れの笑顔であふれていた。

画像4: 高田城址公園観桜会で展示飛行|新潟地本

 新潟地本は「ブルーインパルス同様、人々を笑顔にする広報活動を実施していく」としている。


◆関連リンク
自衛隊 新潟地方協力本部
https://www.mod.go.jp/pco/niigata/


熱きファンたちの思いを紹介

 防衛日報社が運営する「防衛日報デジタル」では、「ブルーインパルス、松島リモートで2022ツアー開始!~第97回高田城址公園観桜会~」の記事を公開し、当日の会場の様子をリポートしている。

 記事を執筆したのは、「ブルーインパルスファンネット」管理人を務める今村義幸氏。今回は、ブルーインパルスが所属する空自松島基地から飛来し、離着陸なしで行われた「リモートショー」として、多くの写真を掲載するとともに、会場の雰囲気なども丁寧に解説している。

 ファンネットは、2006年(平成18)に活動を始めたブルーインパルスを応援する非営利目的の民間ファンサイト。現在は活動の中心をFacebookに移し、各地で展開される展示飛行に駆け付けるなど、ブルーインパルスに関する情報の共有や、ファンが自ら撮影した自慢の写真を投稿し、皆で楽しんでいる。
 Facebookのフォロワー数は、4万4494人(5月12日現在)。

 防衛日報デジタルでは、今村氏へのインタビューをきっかけに、2020年(令和2)9月から読み物としてのコーナーを設け、月1~2回、掲載している。

 今村氏は活動について、「ブルーインパルスとの出会いは19年前の小松基地航空祭。曲技飛行で垂直上昇する機体を見上げると、目から涙がこぼれ落ちてきた。『日本の航空自衛隊はこんなにすごいのか』『これを知らないのはもったいない』という気持ちから応援サイトを立ち上げた。ブルーインパルスは国民の財産。その技術は世界のトップクラスで、これからは世界でも活躍する時代になる。その魅力をもっと知ってほしいので、これからも応援します」と話す。

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