【2022年3月24日(木)1面】 3月16日午後11時36分ごろ、福島県沖を震源とする最大震度6強の地震が発生した。宮城県と福島県で震度6強を観測し、気象庁は両県に一時、津波注意報を出した。内閣府によると、宮城県で2人、福島県で1人の死亡が確認されたほか、200人以上がけがをし、交通網への被害も相次いだ。また、自衛隊は同17日、福島、宮城両県知事からの給水支援に関する災害派遣要請に基づき、自衛隊を派遣した。

 気象庁によると、震源の深さは57キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.4。震度6強を観測したのは、宮城県登米市、蔵王町、福島県相馬市、南相馬市、国見町。東京23区でも震度4を観測するなど、北海道から九州までの広い範囲で影響が出た。

 この地震で東北新幹線では、白石蔵王駅から福島方面へ2キロの地点で下り列車が脱線。乗客ら78人にけがはなかったが、17日以降、盛岡駅と那須塩原駅の間で始発から運転を見合わせた。

 また、常磐自動車道の南相馬IC-山元ICの上下線が一時、通行止めとなり、東北自動車道では約50メートルにわたって路面にひび割れが起きたほか、15都県で約2230万戸の大規模停電が発生した。

 さらに、宮城、福島両県では断水が相次いだ。防衛省によると、17日午前8時、44普連長(福島)に対して県公立相馬総合病院に、同8時半には新地町役場などに、県知事からそれぞれ給水支援に係る災害派遣要請があった。

 これを受けて、相馬総合病院で44普連、6後方支援連隊(神町)、6特殊武器防護隊(同)の隊員12人、3 1/2トン水タンク車4両により給水活動を実施。新地町などでは、44普連、6後支隊、6高射特科大隊(郡山)、東北方面特科隊(同)の隊員85人、水タンクトレーラー13両で活動にあたったほか、県庁や相馬市などに連絡員を派遣した。

 一方、17日午後3時、22即応機動連隊長(多賀城)は、宮城県知事からの災害派遣要請を受理。栗原、大崎両市と美里町など5カ所で22即機連の1トン水タンクトレーラー9両により活動を実施した。

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 防衛省の発表によると、16日午後11時45分に岸信夫防衛大臣が陸海空自が緊密に連携し、人命第一義とした活動をすること―などを指示。部隊が情報収集活動を行った。


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