岩手駐9戦車大隊(大隊長・横川2陸佐)は7月1日から6日の間、岩手山演習場で令和3年度「増強戦車大隊総合戦闘射撃」を実施した。

 訓練は、増強戦車大隊の戦闘力の組織化、特に火力と機動の連携、各級指揮官の状況判断・指揮を演練するとともに、射撃練度の向上を図るのが目的。39普連1中隊、重迫撃砲中隊の配属を受け、9後方支援連隊、9高射特科大隊、9施設大隊の一部の部隊と協同して行われた。実射訓練は7月3日と5日の2回行われ、74式戦車14両を含む車両46両、人員309人が参加した。

 訓練の想定は師団が防御を行う場面を用いて、師団より先遣された偵察警戒部隊としての行動と師団予備として行う逆襲の2個状況で実施された。

 7月5日の第2回総合戦闘射撃は、時折強くなる雨が吹きすさぶ中、師団長の現地指導、富士学校機甲科部長の視察を受けて行われた。

 第1状況では偵察警戒部隊となり、数に勝る敵部隊に対し、努めて遠距離・早期から砲迫、戦車火力を効果的に発揮して局地的な火力の優越を図り、敵部隊の侵攻を遅滞させた。

 その後、第2状況では師団予備となり、敵の攻撃によって敵部隊に侵入された主戦闘地域の陣地の一部を奪回するため、砲迫による後続遮断射撃の掩護下に敵侵入部隊の側面から戦車の先導突入を行い、師団にとって重要な陣地を奪回して任務を完遂した。

 訓練に参加した戦車小隊長の佐藤3陸尉は「今回の戦車大隊総合戦闘射撃は、射撃と戦闘訓練が最大限に吻合されており、機甲科幹部として諸職種との協同連携要領、射撃指揮のみならず戦術行動上の着意を持つことの重要性について理解することができた」と語った。

 9戦車大隊は「今後も大隊長を核心として、より困難かつ複雑な状況においても、迅速・正確な火力が発揮できるよう射撃練度の向上を図っていく」としている。

画像: 105ミリ戦車砲発射の景況

105ミリ戦車砲発射の景況

画像: 配属小銃小隊との連携

配属小銃小隊との連携

画像: 遠距離から最大火力を発揮して敵部隊を遅滞

遠距離から最大火力を発揮して敵部隊を遅滞

画像: 増強戦車中隊による逆襲戦闘

増強戦車中隊による逆襲戦闘

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