夏、レジャーやアウトドアに出掛ける方や自宅の庭や屋外で遊ぶご家族もいらっしゃるのではないでしょうか。ただこの季節気を付けなければならないのは「スズメバチ」です。我が家でも庭で遊んでいると近くを飛んでいるのを見かけます。今回はスズメバチについての生態から対策・対応法までご紹介します。

いつ頃から見かけるの?

活動時期は概ね「5月~11月」です。
特に気を付けていただきたいのは、正に今の時期、「夏」です。何故なら「7月~10月」はスズメバチが子育てのために気性が荒くなり、攻撃的になっているからです。

都会だから関係ない⁉︎

「都会住みだから関係ないよ」そう思っていませんか?実は、スズメバチが生息する場所は野山だけではありません。近年、多くの都市部でスズメバチに関する相談や駆除依頼が増えています。
スズメバチの種類によっては木の枝などに巣を造る以外に住宅の天井裏.軒下などにも巣を造るなど確実に人間の生活圏に入り込んで来ています。また、庭木や生垣に棲みつくタイプもいます。 
こういった背景には都市近郊の山林地帯での住宅地開発や、人がゴミとして出す空き缶に残ったジュース類などをスズメバチが餌として狙ってくる為です。

なぜ襲ってくるの⁇

そもそもスズメバチはなぜ人を刺すのでしょうか。人間を獲物として狙っているから?攻撃的な性格だから?いいえ、実はスズメバチが人を刺すのはハチ自身や自分の巣を守るためなのです。あなたの周りに飛んできたハチを叩いたり振り払おうとすると刺されます。
また、巣があることに気付かず、大声や振動など刺激を与えると巣の中にいたハチたちが一斉に襲ってきます。
つまりスズメバチも大切なものを守る為に攻撃して来るのです。

刺されないためには⁇

スズメバチに刺されない為の対策法をいくつかご紹介します。

○白い服装
スズメバチ用防護服は真っ白です。これには理由があります。
蜂は濃い色、特に黒色を攻撃しやすいという性質があるからです。これは「天敵の熊の色である」「スズメバチにとって黒が一番見やすい色である」等諸説あります。
ただし白い服を着ていれば絶対刺されない訳ではありません。

○匂いの強い香水や整髪料の使用を避ける
香水や整髪料の匂いがハチを誘引したり興奮させることがあるので屋外での使用はやめましょう。
またジュースなど清涼飲料も同様にハチを引きつける事があります。

○スズメバチが苦手な匂いで寄り付かせない

木酢液‥煙の臭いがする
木クレオソート‥正露丸のような臭い
ハッカ油‥ミントの臭いがする

○手で払ったり大きな動きをしない
ハチが近寄って来ると思わず手で払ったり、急に避けたりしてしまいがちですが、急に大きな動きをするとハチは攻撃されたとみなし逆に襲ってきます。

刺されてしまった時は⁉︎

もし刺されてしまった時の対応法をご紹介します。

毒を絞り出す。傷口を強く絞ったり吸引器(ポイズンリムーバー)を使用して毒液を体外に出す。口で毒液を吸い出していけません。
傷口を流水ですすぐ。
虫刺され用薬(抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏)を患部に塗る。
患部を冷やす。冷却することで刺された箇所の血管が収縮、毒の吸収を遅らせます。

アナフィラキシーショック‼︎

一般にはハチに刺された箇所は「局所症状」と呼ばれる赤み.腫れ.痛みなどが起こりますが数日で治ります。
しかし一部の人には「全身症状」と呼ばれる。じんましん、顔の腫れ、吐き気、嘔吐、動悸など様々な症状が現れ、さらに重症化すると呼吸困難、意識障害などショック症状に陥ります。これを「アナフィラキシーショック」と言います。頻繁にテレビでも取り上げられていますね。

過去にハチに一度刺された経験がある人は、再度ハチに刺された後、1時間以内ないし15分で心臓停止、呼吸停止に陥り死に至るケースがあります。

その為、一度アナフィラキシーを起こした事がある人は医師の処方、指導に基づき自己注射(エピペン)を携行し使用する事で一時的ではありますが、アナフィラキシー症状を緩和出来ます。ただし、あくまで補助的である事に変わりありません。
よって全身症状が見られたら速やかに119番あるいは病院を受診して下さい。

まとめ

危険性が高いスズメバチも闇雲に襲ってくる訳ではありません。自らと巣を守る事に必死なのです。
レジャーやアウトドアなど自然を楽しむ時には同時に自然の脅威と隣り合わせだと言うことを忘れてはなりません。
より安全に楽しむ為にもスズメバチをはじめ、自然に対しての知識と対応法を身につけてみてはいかかでしょうか?

【参考資料】
・北海道立衛生研究所 
 (スズメバチに刺されないために)
・生活110番害虫駆除
・ハチの巣駆除出張専門館
 (刺されると怖いスズメバチを安全に駆除する方法)
・MSDマニュアル
 (ハチに刺された直後に取るべき3つの対応)
・一般社団法人広島県医師会
 (知っておきたいアナフィラキシーの正しい知識)

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