主にインターネットなどで活動している自衛隊好きの皆さんを取材する連載記事「I♡JSDF(アイ・ラブ・ジェーエスディーエフ)」。約9カ月ぶりの新作公開となる今回は(いや、連載休みすぎ!みんな企画の存在忘れてるよ!)、陸自と海自に計11年間勤務し、退職後はモデル・俳優として活躍する蒼優馬(あおい・ゆうま)さん。自衛隊に対する愛と感謝の思い、しっかりと伝えていただきました。

陸自と海自に計11年勤めた元自衛官

-このたびは取材をお受けくださりありがとうございます。

蒼優馬さん:とんでもないです、このお話を頂いた時とても嬉しかったです!今日がとても待ち遠しかったです。

-それは光栄です。では早速ですが、蒼さんのこと聞かせてください。陸上自衛隊と海上自衛隊合わせて11年勤務されていたとか。

蒼優馬さん:はい、それぞれ半々くらいでしょうか。高校卒業時に第1期の一般陸曹候補生で陸自に入隊し、地元熊本県の北熊本駐屯地の42普連(注:現在は42即応機動連隊)に配属され、対戦車小隊で勤務していました。

-そもそも、なぜ自衛官になろうと思われたんでしょうか。

蒼優馬さん:はい、小さい頃から駐屯地の近くで自衛官の方を見かけることがあって、かっこいいなぁと。阪神淡路大震災での災害派遣の活動なんかも耳にしていて憧れはあったのですが、高校2年生の頃に具体的に意識するようになりました。最終的には高校に就職説明会で来られた自衛官の方からお話を聞いて志望しました。

-これから自衛隊を目指す若い方に向けて一つのモデルとして教えてあげてほしいんですが。当時、蒼さんはどんな行動をとられたんでしょうか。

蒼優馬さん:まずは親にその旨を伝えたところ、とても喜んでくれました。高校3年生になったばかりくらいの時に最寄りの事務所を調べて電話をかけ、訪問しました。担当の方はイメージしていたよりも、とても優しい印象で、親身に話をしていただいたのを覚えています。

-やっぱり、自衛官と聞くと「怖い、厳しい」っていうイメージはついて回りますよね。

蒼優馬さん:そこから勉強会なんかにも参加して、9月に1次試験を受けました。口述試験を経て11月頃に合格発表があり、入隊までは体力練成をして過ごしました。もともと体力には自信があったので、さらに身体作りをしていた感じですね。

-ありがとうございます。今は当時よりインターネットでの情報も活発ですし、まずはネットで調べてみるという時代かもしれませんね。この前見た自衛官募集のホームページは、なんだかパワーアップしてて、チャットでの質問も受け付けてましたよ。やっと自衛隊もIT化が進んできた印象ですね。

入隊3年目で経験した東日本大震災

-約10年前というと東日本大震災がありましたが、入隊後に経験したということでしょうか?

蒼優馬さん:はい、ちょうど3年目の頃でしょうか。

-災害派遣にもかかったんでしょうか。

蒼優馬さん:42普連からも隊員が東北の方に派遣されましたが、私は駐屯地で支援物資の積み込みなどを行っていました。当時は「自衛隊にしか出来ないこと」と、使命感に駆られていたのを覚えています。

自衛隊在籍当時のことを話してくれる蒼さん

-その後2016年、ご出身である熊本で大きな地震が発生します。この頃はどのような所属だったのでしょうか。

蒼優馬さん:熊本地震の時は海上自衛官の頃でした。その時鹿児島県に所在する第211教育航空隊で航空士になるための教育を受けておりました。「熊本で地震発生」と情報が入った時は、誰よりも早く現地に飛んで行きたいと思い、感情的になり、教官に「私も行かせてください」と強くお願いしましたが、教育期間中で任務に就く資格が無く、教官から「気持ちは痛いほど分かるが、今は連れていけない」と言われ、涙が止まりませんでした。

蒼優馬さん:そのとき、航空部隊ではいかなる状況においても冷静な判断が必要だと強く学びました。その後は気持ちを切り替えて、今できることを精一杯やろうと思い、先輩たちの機体に救助機材や支援物資を運びました。

-自分の故郷が被害に遭っている中、志願しても派遣に向かうことができないというのは、辛い状況ですよね。ただ、仲間である別の隊員による活動を信じて、それぞれの持ち場で目の前の任務を果たすこと。これが強固な組織として揺るぎない自衛隊の方針、教えでもあるんですよね。

蒼優馬さん:はい、一時の感情だけで行動することは、組織の輪を乱すことにもなります。自衛隊ではこのような様々なことを学び、成長することが出来ました。実際、任官中、九州北部豪雨などの災害派遣に複数回出動することになったので、この考えを理解できたことはとても大きかったと思います。

画像: 蒼さんは所属当時は数々の徽章を得るなど、優秀な成績を収めていたそう。写真は体力徽章(ゴールド)と航空徽章(ウイングバッジ)

蒼さんは所属当時は数々の徽章を得るなど、優秀な成績を収めていたそう。写真は体力徽章(ゴールド)と航空徽章(ウイングバッジ)

各種競技会のメダルや優等賞のメダル等

モデル・俳優として

-それだけ自衛隊への思いが強い蒼さんですが、今はモデル・俳優として活動されています。自衛隊で何か嫌なことでもあったんでしょうか?

蒼優馬さん:いえいえ(笑)今でも自衛隊に対する思いは変わっていません。身体が二つあるならもう一人は自衛官を続けていると思います。ただ、隊員としての活動を続けていく中で、表現する仕事にも就きたいという思いが強くなっていきました。そして、どうしてもその思いを押さえることができず、当時の上官に相談して、辞めさせていただく形となりました。

-お辞めになる前に、地本さんにいた時代があったそうで。

蒼優馬さん:はい、最後の約1年間は熊本地本で広報の仕事をさせていただいていました。ですので、もちろん防衛日報も読んでいましたよ。

-それは、ありがとうございます。なんだか不思議な感じですね。熊本地本さんだと、○○さんとかお世話になっていますよ。(注:お名前は伏せ字にしています)

蒼優馬さん:ええっ、○○さんをご存じなんですか? ○○さんとは、今でも連絡を取らせて頂いていて、私の活動を応援してくれているんですよ。

-それはいいご関係ですね。当時、地本ではどういったお仕事を?

蒼優馬さん:広報の部署で「熊本地本だより」という新聞と募集に関する様々な自衛隊グッズを作っていました。またweb周りやSNSの運用などにも関わっていました。当時はどうやったら自衛隊に興味を持ってくれるか、なんてよく悩んでいました。

-ここ数年で自衛隊の広報も大きく変わりました。やっぱりSNSがその後押しをしてますよね。web広報といっても、今まではホームページでの情報発信が中心でしたが、ホームページは興味がある方が見に来るための媒体です。今はSNSをやっていれば、気づいたら自衛隊に関する情報も拡散されて流れてくる時代。そして時にはお堅いイメージの自衛隊らしからぬ雰囲気の話題もあり、そのギャップが興味を持つきっかけになっていると思うんです。

蒼優馬さん:僕も10年以上勤めていたから分かるんですが、入る前の印象と入った後では全然違います。やっぱりどうしても「厳しい」「怖い」なんかのイメージをもたれていると思います。国や人命を護る仕事だからある程度は仕方ないですし、それだけの覚悟がいる仕事です。でも、それだけじゃ無いんだぞ、と。そういった負のイメージを払拭するためにも、僕も今後自衛隊のために力になりたいな、と思っているんです。

-元自衛官モデル・俳優として売り出していきたいって、ことかな?

蒼優馬さん:はい。今、おかげさまで色々とお仕事を頂けるようになって来ていて、芸能活動にも全力を注げているんですが、自衛隊の広報をお手伝いしたいという思いも同じくらいあるんです。

-恩返しがしたい的な?

蒼優馬さん:今の自分があるのは、自衛隊で出会った仲間や、上司の方々が育ててくれたおかげなのは間違いありません。自分が有名になると同時に、自衛隊の魅力を伝えて行けたら恩返しになるのかな、と。

モデル・俳優としての活動歴は約1年、今はとにかく意欲に燃えているという

-さすが元自衛官。思いが熱いですね。だったら、今後、防衛日報デジタルを通じて何か発信してみますか? 10年選手の元隊員の方であれば自衛隊ファンの方も納得ですし、これから自衛隊に興味をもってくれる若い世代の方にも、正確な情報を伝えられると思いますよ。

蒼優馬さん:いいんですか!?ぜひやらせてください!

-おおっ、即答ですね。こちらこそよろしくお願いします。読者の方々も「新しいフィールドで頑張っている、今でも自衛隊愛あふれる元自衛官」となれば、芸能活動についても応援してくれると思いますよ。

-では、今後のことは順次発表していくとして。せっかくですから、今の活動について紹介して頂けますか?

蒼優馬さん:ありがとうございます。俳優のお仕事では、まだ役名を頂くほどではありませんが、ドラマにも出させていただいています。先日は、日本テレビの「世界仰天ニュース」の再現VTRで刑事役をやらせていただきました。後は舞台も活動していて、2度主役を務めた事もあります。よかったら、そちらの活動もぜひチェックしてください。

蒼優馬さん:また、モデルとしてはCMにも出演させていただいていて、アイリスオーヤマのCMにも出ています。

画像: 【TVCM】AIサーマルカメラ「タイポグラフィ」篇 www.youtube.com

【TVCM】AIサーマルカメラ「タイポグラフィ」篇

www.youtube.com

-いろいろ活躍の幅を広げられているようで。これから期待大ですね。今はコロナ禍で、いろいろ制限が出ているものと思いますが、くれぐれも健康には留意して活動くださいね。今日はお越し頂きありがとうございました。

蒼優馬さん:こちらこそありがとうございます。これからもよろしくお願いします!

蒼優馬さんツイッターアカウントはこちら

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 防衛日報デジタルでは、蒼さんとともに"自衛隊の魅力を発信する"新たな企画をはじめます。現在、ご本人と綿密に打ち合わせ中です。後日の7月のリニューアルにあわせて企画を始めたいと思いますので、ぜひ皆さん、心待ちにしておいてくださいね。


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