新年明けましておめでとうございます。

 陸上自衛隊は、創隊70周年を迎えた昨年、新型コロナウイルスに係る災害派遣において1人の感染者も出すことなく任務を完遂しつつ、輸送航空隊の新編、宮古島駐屯地への地対艦ミサイル部隊などの配置による南西地域の防衛態勢の強化や、北海道トレーニングセンターの新設による教育訓練体制の充実・強化を図って参りました。

 また、コロナ禍においても、感染拡大防止措置の下、創意工夫を重ねた訓練・演習などにより、抑止・対処の実効性の向上を図るとともに、各国との意思の疎通により、安全保障協力の推進と自由で開かれたインド太平洋の実現に寄与して参りました。わが国周辺では、質量に優れた軍事力を有する国家による軍事活動の活発化が進んでいます。グレーゾーン事態や軍事と非軍事の境界を意図的に曖昧にしたハイブリッド戦の出現などにより、わが国を取り巻く安全保障環境は厳しさと不確実性が増しています。

 このような中、国民や国家の基盤が存在し、陸海空自衛隊などの各種能力発揮の基盤となる陸上領域を守り抜き、常に国民とともに存在する陸上自衛隊は、わが国の防衛における「抑止の主体」「領域横断作戦の要」として「多次元統合防衛力」の構築を着実に推進していく所存です。

 複雑化する安全保障環境に対応するためには、従来の領域における作戦とサイバーなどの新たな領域における作戦の組み合わせが極めて重要であり、領域横断作戦を含むあらゆる事態に的確に対応し得る能力などを強化して参ります。また、強固な日米同盟の下、各国との関係強化や民生の安定に向けた努力を継続し、望ましい安全保障環境を創出するとともに、東京五輪においても与えられた任務を完遂する所存であります。

 本年も強靭な陸上自衛隊を創造することをお誓いし、ごあいさつと致します。


This article is a sponsored article by
''.