航空自衛隊は8月19日、松島基地を拠点にする飛行部隊「ブルーインパルス」の訓練飛行の様子をYoutubeやニコニコチャンネルの動画配信サービスを使用してライブ配信を行った。ブルーインパルスの訓練飛行がライブ配信されるのは初めて。
ライブ配信は、午後0時40分頃に開始。はじめに、今月25日付けで勇退が決まっている航空幕僚長の丸茂吉成空将のあいさつが放映され、その後、空幕広報室長らの案内で松島基地内を見学する映像が流された。
同50分頃、ライブ配信の映像に切り替わり、快晴の空の下、基地で待機する4機のブルーインパルスが映し出されると、視聴していたファンからは「待ってました」「久々のブルーインパルス!」との声が上がった。
その後、機体整備や確認などが行われ、4人のパイロットが手を振りながら登場。2番機の住田竜大1空尉によるアナウンスも流され、視聴者は「航空祭みたい!」とこれから始まる展示飛行に胸を膨らませた。
午後1時5分頃、ウォーク・ダウン(※1)が始まり、紹介アナウンスを受けながらパイロット4人がそれぞれ機体へと向かった。同15分頃、4人は整備士らに見守られながらコクピットに搭乗し、同22分頃にタクシーアウト(※2)を行った後、大空へ。
4機はインディビジュアル・テイクオフ・ダーティーターンやファンブレイク、バーティカル・クライム・ロールなど、数々のアクロバット飛行を展示。
同48分頃は、お待ちかねのバーティカルキューピッド。5番機6番機がハートを描き、4番機が見事に矢となって中心を射貫くと視聴者のボルテージは最高潮に達した。午後2時頃、コークスクリューが披露され、終了となった。
その後、着陸したバイロットたちがインタビューに答え、「少しでも皆さんが元気になっていただけたら嬉しいです」と視聴者にメッセージ。最後は、松島基地司令の松尾空将補の挨拶が流され、ライブ配信による訓練飛行は幕を閉じた。
ライブ映像は約2万人を超えるファンがYoutubeなどの各メディアで視聴。今回の訓練飛行は約40分間公開され、通常の6機から4機に編隊を縮小して行われた。編隊は以下の通り。
1.1番機/海野勝彦3空佐
2.4番機/永岡皇太1空尉
3.5番機/河野守利3空佐
4.6番機/佐藤貴宏1空尉
※1…パイロットが飛行機を出発させるための手順をショーとして公開すること
※2…エプロン(駐機場)から航空機が誘導路に向け地上滑走すること