　【山口】空自防府北基地（司令・樋口1空佐）は1月31日、宇宙飛行士で元空自戦闘機パイロットの油井亀美也氏を招き、部外講話を実施した。空自に宇宙などの新たな領域での活躍が求められる中、幹部隊員らの自学研鑽の資とするのが目的。

　油井氏は「宇宙で役立った航空自衛隊での経験」の題で、宇宙ステーションでの業務や宇宙飛行士としての活動、現在の勤務に役立った空自での経験などを話した。特に「航空自衛官として、あらゆる事態を想定して常に極限の環境で訓練されていたからこそ、どんな状況でも決して動じない強い心を持つことができた。それが宇宙で起きる数々の不測事態対処に活かされた」との言葉に、隊員たちは深くうなずいていた。

　また油井氏は、初級操縦課程で訓練中の飛行学生に対し、「夢を追い求めることの大切さ」と「何事も最初からできないと決めつけないことの重要性」について、経験談を交えながら語り掛けた。

　聴講した隊員は「宇宙飛行士の活動を知り、宇宙に関心を持った」「夢を叶え続けたパイロットから話を聞き、モチベーションが上がった」などと感銘を受けた様子で話していた。