人事採用のプロが教える。国防人のための「使える」キャリアコラム
自衛隊のみなさま、日々国防の仕事に
従事くださり本当にありがとうございます。
心から感謝いたします。
前回は何もやらないリスクの方が危ない。
やるリスクを取れる人になろう、という
お話しをしました。
仕事をしているとどうしても、上司や部下
の短所・欠点が気になるものですよね。
他人のみならず、自分にしても。
でもこれはしかたがないんです。
人間は満ちたものより、欠けている部分
についつい目がいくものです。
そんなときは簡単です。
この人はそう考えたんだ、とその事実を
認めてあげればいいのです。
包み込めば良いのです。
海外では、Aという考え方とBという
考え方が出てくると、
A or Bで、結論を出そうとします。
一方、わたくしたち日本人の発想は
違うのです。AにBの考え方を融合できないか、
Bを融合、一体化して新たにCという
答えがありえないか、を考えるのです。
対立的な発想では1つの結論を出した
後、組織や仲間が一体となって目標と
して応援する、ということはなかなか
難しいのです。
また対立するような答えの融合が
新たな答えのきっかけを創ること
にもなります。
対立意見が出てくるとまず否定しようと
するそうではなく、まず認めてあげる、
それが日本的な発想です。
「そうか、あなたはそう思うのですね。」
と言ってみてください。
一度認めてみる。
しかも声に出して、相手を見つめて笑顔で。
確かにいきなり何を考えているんだ、と
返されるよりも、相手もはるかに気分が
良いはずです。そしてその発言に至った
プロセスを聴いてみるとさらに良いです。
1人1人の発想のプロセスは違うのです。
そのプロセスを知れば、次の予想もつき
やすいのです。
こういうことを続けていると、あら不思議。
相手の欠点なんかいつのまにか気にならなく
なってくるのです。
(了)
援護を援護するこのコラムはいつか訪れる
定年後のセカンドキャリアに活かせて、
「使える」再就職・キャリアのポイントを
毎回わかりやすく解説します。
毎週月曜日掲載です。
-第1回 人生時計を見てみよう-
-第2回 自分の中に青い鳥をみつけよう-
-第3回 家族や職域の人とは違う人と会話をしてみよう-
-第4回 自分の自慢の仕事話してみよう-
-第5回 自分の意外な強みを発見しよう-
-第6回 ものごとを頼みたくなる人になろう-
-第7回 基準があいまいなものにこそチャンスがあると考えよう-
-第8回 組織の成長が速くなるキーパーソンになろう-
-第9回 聖域をつくらない人になろう-
-第10回 腕、ナンバー2大事にする人になろう-
-第11回 リスクを取って変化を創り出せる人になろう
-第13回 役職や年齢では人はついていかないことを知ろう
筆者プロフィール
石塚 毅(いしづか たけし)
1970年新潟県出身。
前職のリクルートでは年間MVP受賞をはじめ表彰多数。人事採用のプロ。
これまで7000社の採用支援、2万人以上の個人向けキャリア相談実績あり。
サイパン島で戦死した陸軍少尉の祖父を持つ。